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通されたのは和室で
すん、と鼻ですすると
畳の匂いが妙に懐かしく感じた
右を向けば、丁寧に手入れの行き届いた庭がある
鹿威しが心地の良い音を奏で
何も知らない私でも、これは風流なんだと感じた
『とても素敵なところですね…』
景色を視界に捉えて、彼を横目に見るように言えば
そうだな、と微かに笑う
しかし、暖房があるにしても
戸を開けたままにしておくのは肌寒い
風が吹けば、身震いしてしまうし
腕には鳥肌が立っていた
ふと、晋助さんが立ち上がる
そのままスタスタと戸口まで歩いていき
ガラス戸をゆっくりと閉めた
『晋助さん……?』
『……冬の風は身体に障る』
さみィな、と私の方へ振り向いた
『あの、晋助さん』
どうして……私を……
『失礼いたします』
礼儀正しく頭を下げて
着物を綺麗に着こなした女の人が麩を開ける
どうやら、料理が来たようだ
言いかけてしまった口を慌てて塞いで
何ともなかったように、私は箸を手にとる
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◆戦場の椿姫◆ - 凄い…めっちゃ面白いです! (2017年8月18日 22時) (レス) id: 3e81e6a0f7 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん - とっても面白くて素敵でした! (2017年7月26日 20時) (レス) id: 5545c4c878 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - サックさん» ありがとうございます。続編もよかったらご覧下さい (2017年1月21日 10時) (レス) id: 3f6c97711d (このIDを非表示/違反報告)
サック - とてもおもしろかったです (2017年1月18日 10時) (レス) id: bbfa3cd782 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 銀皐月さん» 読みました!いつもありがとうございます!とても励まされます!! (2017年1月17日 17時) (レス) id: 3f6c97711d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作成日時:2016年12月22日 19時