___Mad Love Story

矢花黎くん ページ28

助けてって言えば助けてもらえると思った？









そんな甘い考え、俺の前では通用しないよ？









だってどこにも助けを差し伸べてくれるような手、ないじゃん。









ほんとにAは無垢で可愛い…









A｢お、お願いっ！！









誰か…誰か助けてっ…ここから出してっ！！｣









ずーーっと、玄関でドアをガチャガチャしながら助けを求めるA。









無理に決まってるじゃん。ここ、郊外にある家だし、加えて防音加工してるし。









はあ。何で俺から逃げようとするかな。こんなにも愛を注いでるのに？









黎｢A？








どこ行こうとしてるの？｣









敢えて遠い場所から声をかけると、それだけで体が跳ねてた。









本当に愛おしいんだけど……この腕の中に閉じ込めてしまいたい。









そっか、、、閉じ込めてしまえばいいんだ。









俺は立ち上がるとゆっくり、Aの元へ向かっていった。









A｢いやだっ……来ないで！！









そうやってまた私を苦しめるんでしょ…もうやめてよ！！｣









涙と汗で顔がぐちゃぐちゃだね。









すぐに拭ってあげるから…









ガシッ！！









A｢いっ…離してっ…！！！








やめて！｣









何でそんなに俺を邪険にするのかな。









何を怯えているのかな……まぁ、可愛いからいいけどね。









_____いま、Aは俺のそばで安らかに眠っている。まるで眠り姫みたいにね。









ふふ、全てをアイシテアゲル…

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