好き､大好き…だから ページ9
放課後､ジョンス君に言われた通り､生徒会室に｡
それなのに､ドアに【緊急会議中｡立ち入り禁止！】の貼り紙が｡
ガラッ！
すると､タイミングよくドアが開き､
「マイハニー､A！よかった…来てくれて｡」
と､室内に促された｡
「え？ジョンス君ひとり？会議って…｡」
「Aとふたりだけど？」
「でも【緊急会議中】って…」
「あー､あれは､魔除け？」
「魔除け？」
「ん､まぁ､気にするな｡とりあえず､こっち…座って｡」
窓側に机と椅子が､ふたつずつ並べてあって､椅子をひいて私を座らせたジョンス君｡
実は､こういう事サラッとできる紳士なんだよね｡ //////｡
「あの…」
ジョンス君は､人差し指を自分の口に当てて､“しっ”って｡
その目はとても優しい｡
「ごめん､少しだけ､目閉じてて｡」
と言われ､目を閉じると､ガサゴソと聞こえる｡
…何？
「いいよ､目開けて｡」
私の前に､ジョンス君が､立っていて､背中に何か隠してる？
すると､隠し持っていたものを差し出して､言った｡
「A､笑わないで､真面目に聞いてほしい｡」
「はっ､はい｡」
なんか…緊張する｡
「俺､Aが好きなんだ｡ずっと前から…｡」
「えっ…｡」
「Aが､ずっとチャンミンを好きだって知ってる｡それに､最近…チャニョルが気になり始めてる事も…｡」
「ジョンス君…｡」
「困らせたい訳じゃない｡ただ､俺の気持ちを知ってほしかった｡」
「ん…｡」
「振られても､Aを好きな気持ちは…捨てられないから｡」
「…｡」
「だから…この花束だけは､受け取ってほしい｡心は無理でも…｡」
私は､立ち上がり､その花束を受け取った｡
そして､ジョンス君を抱きしめた｡
「ありがとう､ジョンス君｡私も､ずっと前から大好きだよ｡チャンミンやチャニョル君のとは違うけど…｡」
「ん｡」
「ジョンス君は､私にとって､特別な存在で｡友達以上に…もっと…大切で…」
思わず､涙が…｡
「ん､わかってる｡その気持ちだけで…“特別”そう言ってくれて…嬉しい｡ありがとう､A｡」
「私…振ってないんだからね｡だって､ホントに…大好きなの…｡」
「俺達､これからも“特別”のままで｡だから､泣くな､A｡」
ジョンス君の気持ちは､嬉しくもあり､応えられない事に…胸が痛かった｡
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作者名：HappySwan | 作成日時：2013年4月25日 9時
