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一年以上、一緒に前だけを見て走ってきた仲間からの、突然の知らせ。
最近辛いこと続きだった中での、一筋の光。
身近な練習生のデビューが、こんなにも嬉しくて。
こんなにも、孤独感に襲われる物だなんて。
取り残された感覚と、焦り。
そんな感情と、喜びとが入り混じる。
黒い渦に取り込まれてしまいそうな感情を、必死に呼び戻して。
目の前で嬉しそうな顔をする大切な人に、いつぶりかの笑顔を向けた。
「おめでとう。どこからデビューするの？」
「えっと、」
嬉しそうに話を続けるドユン。
表面上では笑顔を浮かべ続ける私だったが、確実に焦りを感じていた。
私は、まだまだデビューできないのに。
羨ましい、妬ましい。
そんなことを思ってしまう自分に気づき、嫌気がさす。
だけどその感情たちに匹敵するほど、喜びを感じているのも事実で。
自分はここまで他人のために、感情を動かせる人間だっただろうかと思い返す。
「おめでとう。ほんとに。」
再三繰り返した私を不思議に思ったのか、どこか不安げに、またすごく嬉しそうにドユンが頷いた。
先に行って、待ってて欲しい。
絶対に、いつか追いついてみせるから。
“ええええええええ！！”
耳の奥まで響き渡る叫び声。
久しぶりに電話した相手はジヨンだった。
ドユンのデビューを伝えると、ジヨンはさぞ嬉しそうに、ジヨンらしい声音で喜びを表現した。
「羨ましいなあ、私も早くデビューしたい！」
ジヨンは今、他の事務所に入社する準備をしているそうだ。
だんだんと自分の道を歩み始めた仲間たち。
私も、何か動かなければとどうしても思ってしまう。
「焦ってるんでしょ。お見通し！」
「焦ってなんか､､､」
「ほらね！大丈夫、ジウンは着実に歩みを固めてるって！
私はそれより、今のジウンが心配だよ。大丈夫なの？何かされてない？」
心配してくれている人に、事実を教えても意味はないとわかっている。
特にジヨンは今これからを決める大切な時期だし、余計な心配や考え事なんて増やしたくなかった。
「うん、前と変わらずって感じかな。ハユンも一緒にいるし、大丈夫。」
「ハユンがいるなら安心だね！」
ジヨンの、あの周りがパッと明るくなるような笑顔が。
そっと閉じた瞼の裏に焼きつく。
「それよりさ——」
地元の話や、兄弟の話。
なんてことないジヨンの元気な声が胸に染み渡り、穴の空いた心を埋めた。
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千笑 - お待たせいたしました。更新を再開させていただきます。 (2023年1月9日 13時) (
レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
千笑 - いつも小説を楽しんでいただいてる皆様へ。作者の千笑です。私情により、ログインすることができなくなってしまったため、長期間更新ができないかもしれません。申し訳ありません。状況が改善した時にまたお伝えします。 (2022年12月28日 21時) (レス) id: 6154d9208d (このIDを非表示/違反報告)
Kokuma(プロフ) - めちゃめちゃ好みです！続きが楽しみです。 (2022年12月17日 21時) (レス) id: 9eeff62ceb (このIDを非表示/違反報告)
こまり(プロフ) - まさかの展開すぎてびっくりしてます。続き気になります！更新頑張ってください！ (2022年12月7日 23時) (レス) @page38 id: e86bc2c528 (このIDを非表示/違反報告)
ひまわり(プロフ) - 前々から読ませていただいているのですが、読んでてすごく引き込まれるし、読むたびに続きが気になってしょうがなかなってしまいます！！むちゃむちゃ好きです！！いつも更新ありがとうございます‥！！ (2022年12月7日 0時) (レス) id: 6864ce5b3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千笑 | 作成日時：2022年10月31日 10時
