フィールドワークinキルクスタウン�� ページ7
どうやら、昨日降ってきた星は、ねがいぼしと言うらしく、強い願いを持つものの元に降ってくるらしい。
そしてそれを材料として、ダイマックスバンド、すなわちガラル地方のパワースポットでポケモンをダイマックスさせられる道具を、Aがゴウのために作り、手渡した。
「朝からご機嫌ね」
「そりゃあそうですよ！あぁ早く試してみたいなダイマックス」
「ふふ。パワースポットは決められてるからね。この旅でも通ると思うからその時だね」
朝から研究所を出て、早速キルクスタウンに向かっている。
ゴウがそこまでポケモン好きだったのなら、英雄伝説がポケモンと関わるかどうかの肝になる、キルクス温泉の石盤も見ておこう、という話になったのだ。
「移動だけでもうお昼前になっちゃったね。ここがキルクスタウンよ」
「おー！きれいな街ですね」
「ね。私もガラルの中でも特に好きな街」
キルクスタウンは年中雪が降る、真っ白な街。
陽の光が反射してどこもきらきらと光っている。
「温泉は街の一番奥にあるわ。それよりもまずは腹ごしらえしよっか」
「はい！」
「何食べたい？」
「肉、食べたいっす！」
「ふふ、男の子だねぇ」
Aに優しく笑われて、少々頬を赤らめるゴウ。
「じゃあ、あそこのステーキハウスに行こうか」
二人で店の中に入る。
すると、ゴウが急に大きな声をあげた。
「ちょっとAさん！あれ見てくださいよ！」
「ん？」
そうして指さされた方向に視線を向けるA。
「あれ！宝物庫にあったタペストリーにそっくりじゃ」
ゴウにそこまで言われてAも思わず声をあげた。
「ほんとだ！今までまったく気づかなかった！」
予想外の大発見に、そのままの勢いで喋り続けてしまいそうだった。
が、店内の注目が集まっているのに気づき、黙ってタペストリーがよく見える席へと座る二人。
興奮冷めやらぬ様子で、小声で会話する。
「ちょっとちょっとちょっと！すごい大発見！！」
「あれ、タペストリーの続き、5枚目ですかね？」
「そう、かもしれない......」
タペストリーには、祠のような場所に佇む若者が二人。
若者二人はそれぞれ、剣と盾を祠に納めているように描かれていた。
フィールドワークinキルクスタウン�□�←大志を抱く者のもとには星が降る��
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作者名：suzu | 作成日時：2021年1月2日 19時
