171日目 ページ20
一椛「じろーのあれ、どういういみだろ」
一郎「あれって?」
一椛「なんか、よくわかんないけど、たくさんはげまされた」
現在、病院の帰り道。一椛は一郎の背中に揺られながら聞いた。
結局検査の結果はインフルエンザA型。医者によると兄弟に移したくないのならあまり部屋から出さないようにとの事。
そして薬を貰いのんびりと家に向かって歩いている。
一郎「三郎の言ってたこと、まだちょっと引きずってるだろ」
一椛「……まぁ、でも、あたしがわるいから…」
一郎「二郎の言ってた通り、言い方が悪いだけで別にお前を責めてるわけじゃねぇから」
一椛「うん……」
少し寂しそうにきゅっと力の入った青い袖を見て一郎は一椛のことを背負い直した。
一郎「いいか一椛」
一椛「なに……?」
一郎「お前はいつも迷惑かけてるとか言うけどよ、そんなの誰も気にしねぇから。」
一椛「でも、あたし……」
一郎「つーかよ、兄妹なんだ。迷惑かけて当然、くらいに思っときゃいいんだよ」
一椛「いちにい……」
一郎「可愛い妹に頼られて喜ばねぇ兄なんかいねぇからな」
嬉しそうな顔をして言う一郎を一椛は疑う訳もなく、ただ少し嬉しそうに一郎の肩に顔を埋めた。
そして絶対にいつもなら言わない言葉を一郎に聞こえるか聞こえないかのギリギリの声で言った。
一椛「あり、がと………だいすき……」
一郎「ははっ…俺もだよ」
.
それからというものの、無事関節の痛みは一日で消え、熱も3日ほどで微熱まで下がった。つまり、生意気で通常運転の一椛に戻ったわけで……
二郎「なぁ!!俺にも言ってくれよ!!ずりぃよ兄ちゃんだけ!!!」
一椛「うるさい、出てけ低脳。インフル移るだろ」
二郎「んだよその言い方!!あん時はじろに〜って泣いてたくせに!!!」
一椛「は……?なに?妄想?流石にキモイよ?」
二郎「覚えてねぇのかよ?!?!」
三郎「一椛姉!!僕にも言ってくださいよ!!!この低脳と同じレベルなんて嫌だ!!」
一椛「はいはい、だいすき〜」
三郎「もっと気持ちを込めてください!!!」
一郎「お前らうるせぇぞ!!!」
上の部屋から聞こえてくる口喧嘩に一郎はリビングから声を上げ怒鳴った。
綾瀬「でもまぁ、元気になってよかったですね」
一郎「まぁな、プリントサンキューな!」
綾瀬「学校で待ってるって言っといてください」
今日も山田家はなんとか平和です。
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suzusen(プロフ) - ゆゆさん» 入間ちゃんが「誰だって天変地異起こしちゃうよね、分かる」と言ってました()意外と平均点以上取るのってまぁまぁ難しいですよね(笑) (2020年1月2日 23時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 入間ちゃん、心配するな。私なんて昔算数だった時に10点とったことあるんだから(( 今でもテストの多くは平均点以下だし← (2020年1月2日 23時) (レス) id: 0ad758797f (このIDを非表示/違反報告)
suzusen(プロフ) - ♭れもんさん» そうなんですよ、気づいたらもう6まで.......。優しい皆さんのおかげです!えええええ嬉しすぎます!!!そんな!そんな!私も大好きです.......!!!ほんとに!自分が読みたいものを書いてるだけなので!!あ"ぁ!!嬉しい!!これからもよろしくお願いします!!! (2019年12月30日 23時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
♭れもん - もうシリーズも6になっちゃうんですね…すごいです!こんなに話を続けられて、私も個人的にの小説ですが、suzusenさんのようなをモットーにがんばりますっ!応援してますっ!大好きです← (2019年12月29日 1時) (レス) id: d67f03efe8 (このIDを非表示/違反報告)
suzusen(プロフ) - ヒロアカ、ヒプマイ最高!!さん» わあ!!コメントありがとうございます(^^)今年中には続編頑張ってあげます!!!!お待たせしてすみません.......。応援ありがとうございます! (2019年12月26日 17時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suzusen | 作成日時:2019年6月22日 10時