山田家長女と入間家長女の日常

35日目 山田家の夜 ページ41

一椛side






現在。家のドアの前。





どうしよう。朝あんな出て行き方したからなんかほら空気が！！！！！






あるでしょ？！前日親友と喧嘩して次の日会うみたいな！！！




そんな気まずさだよ！！！！！！！





まぁいつまでもドアの前にいる訳には行かないから





とりあえず取手に手をかけあまり音を立てないように入る。









一椛「た、ただいま〜……」




それはそれはもう超絶小声で。




え？バレたくないなら言わなかったらいい？？？



家に帰ってきたらただいま言うのは基本でしょうが！！！！！！！！！







そーっと音を立てないように靴を脱いでいるとトイレから出てきたのか三郎と目があった。





うん。





目があった。









一椛「た、ただいま……」




三郎「一椛姉おかえりなさい！！！！」









声がでかいんだお前はよぉ！！！！！






三郎「今日１日どうしてたんですか？！？！」



一椛「えっと……学校行ってました……」

三郎「手ぶらで？！？！」

一椛「いや、財布と携帯は持ってたよ」

三郎「ほぼ手ぶらじゃないですか！！！！」






心配してくれてたのはすごい伝わる。それはもうひしひしと伝わる。



でも声が大きいんだ。三郎。






ほら耳を済ませてご覧。聞こえてくるでしょう。階段を駆け下りる音が。





二郎「お前！！寄り道して帰るんなら連絡入れろって言っただろうが！！！！」



一椛「うるさいなぁ！！！！入間と一緒だったんだからいいでしょうが！！！」



二郎「それが心配かけたやつの態度か！あ゛ぁ？！？！」



一椛「それは悪かったわ！！！でも門限までに帰ってきただろうが！！！！」







心配かけたのは謝るけどな！！！ちゃんと門限守ってんだ！！！






三郎「一椛姉手にかけてるそれは？？」



一椛「ん？これ？？これは……」





今日のご飯当番は二郎だったっけ。







一椛「ん。」



二郎「あ？」







袋を二郎の胸に押しつける。



二郎は「んだよこれ。」って言いながらふくれの中身を見た。




確認するやいなや「ああ！！！！」なんて叫び出す。




うるさい。






二郎「これこの前テレビでやってた新宿に出来た肉まんじゃねぇか！！！って、お前の分は？」






一椛「入間と買いに行って食べたから。手洗ってくるから早くご飯の用意終わらせろよ低脳。」






そう言ってあたしは洗面所に直行した。

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