5話 ページ6
。
「…待てが出来ないの？」
「好きだ」
「会話になってないじゃない。」
彼女に伸ばした手は洗剤の泡のついた指でツン、と下に下ろされた。
結局視線をずらしてはぐらかされたのだが、めげずにキッチンへと回る。両手が塞がって無防備な彼女のうなじに軽くキスを落とす。
抵抗出来ないことをいいことに何度もキスをしたり首筋に頭を擦り付けたりしてると、皿洗いを終えた彼女が珍しく顔を赤くしながらキッとこちらを睨みつけた。
「あのねぇ、私は貴方からの告白をOKした記憶は無いわけ。わかる？ドイツ人はそんなに聞き分け悪いの？」
「俺は聞き分けの悪いクソガキだからな。誰かさんが言うには。」
「も〜……。お土産何がいい？」
「A」
「ばか」
「痛っ」
デコピンを食らって少し目をつぶった隙に、シンクと俺の間から逃げ出した彼女はバタバタとどこかの部屋に消えた。
数秒して出てきたと思ったら、後頭部に腕を回され顔を近づけられる。
「＿＿っは！？」
「さっきの仕返し。」
すぐに合わさった唇から転がり込んだ甘い林檎味の飴。
まさか彼女からキスをしてくれるだなんて思っておらず、嬉しくて腰を抱き寄せようとするとそれは躱された。なぜ。
一連の流れがよく分からず呆然と伸ばした両腕をそのままにしてると、イタズラが成功したかのように笑うA
「はい、これで我慢できる？1週間分ね」
「なんだこの飴」
「今口移しした私の好きな飴。私が居ない間これでも舐めて今日のこと思い出して？」
「……クッッソ可愛いな」
「はい。キスのおかわりはダメで〜す
これから社外秘のお仕事するから今日はもう出てって！」
もう一度顔を近づけようとするとフニっとAの柔らかい指が唇にあたる。
……あと1週間くらいは会えないのだから、とその指を食べようとすると今度は頭を叩かれた。(弱かった。クソ愛おしい)
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涼竜(プロフ) - 玉子ぷりんさん» ありがとうございます〜｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡ﾋﾟｨ- (6月7日 1時) (
レス) id: 98673a5f76 (このIDを非表示/違反報告)
玉子ぷりん - この小説が好きすぎてヤバイです！（？）更新楽しみです！おうえんしてます！ (6月6日 22時) (レス) @page4 id: 07e67c9327 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼竜 | 作成日時：2023年6月2日 17時
