肆拾肆 ページ44
時透を大切に思うAは、自分のせいで時透の頬を切る羽目になっては嫌だろうと。
「時透、自身の喉の水晶を抜くんだ。Aを救いたくば」
自我が奪われている時透に言っても無駄だと誰もが思うだろう。
けれど、柱である者の意思の強さは洗脳に負ける程弱く無いと、伊黒は知っていた。
「時透。」
「っは、はー…っ伊、黒………さん」
喉に水晶が刺さっているからか、声がしゃがれている。
時透は刀を手から落として、大きく咳き込んでその手に水晶の花を出した。
時透は、自我を取り戻しその目に光を宿した。
「すっ、みま…せん。不甲斐ないです」
「反省は後にしろ。今はAを助けるのが先だ。」
けれど、操られながら力を奪われた時透は戦いに参加出来る状態ではなさそうだ。木の元に座らせて回復を急いだ。
・
・
何とか攻撃をかわして間合いを詰めるが、口を奪うことが出来ずにいた。
明けない夜は無い。時間も押していて月が隠れそうになっていた。
「ッチ…竈門、Aの腕落とすからな!」
「なっ…!?ちょ、」
先程までAに怪我をさせない様に戦っていたが、不死川さんは夜明けを見越したらしい。
Aを助ける為とは言え、怪我を承知するのは難しい。
俺の許可を待たずにAの白い腕を肩から落とした。
「っぐ」
「A!!」
大量の血が損傷部から塊になって地面に落ちる。
その勢いで不死川さんは接吻を図ったが、
「がぁっ…!?…速ェ、な…!!」
異常な再生速度で腕が生え、不死川さんの首を掴んだ。咄嗟にまた、その手を切り落としたが数秒にも満たない間に生え変わった。
夜明けまでにどうにかする事が出来るのか。と弱気になってきた。
だが、
「弱く、なってる…?」
「疲れてきたんじゃねェのか」
明らかにスピードが落ちて、再生速度も遅くなっていた。
恐らく、今までの取り込んできた力を使い切りそうになっているんだ。
今ならAに口づけられる、と踏み込んで拍子を合わせてAに手を伸ばした。
…筈だった。
「もー、駄目だよAちゃん。あの御方に殺されちゃうぜ?」
「っ…!」
二度目に見る、あの虹色の瞳の鬼。Aを抱え上げ肩に担いだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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にゃるす。(プロフ) - 最高でした!!細かい描写とキャラ達の心情が凄く心に刺さりました!!こんな素晴らしい作品を作ってくださり有難うございます!!! (2023年1月30日 21時) (レス) id: fbac834549 (このIDを非表示/違反報告)
Turtle(プロフ) - 色々とやばかったです、、、。゚(っ´;ω;`c)゚。 (2020年11月30日 23時) (レス) id: ae287d31c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 最高です!義勇好きにはたまりません!最高です! (2020年8月7日 14時) (レス) id: c22bf512a4 (このIDを非表示/違反報告)
リーのアニメ部屋 - アアアアアアアアアア!!千寿郎好きだから感謝!頑張って! (2020年8月5日 3時) (レス) id: 9f28f3c3ee (このIDを非表示/違反報告)
暁明(プロフ) - 銀時さん» 読んで楽しんでくださって嬉しいです。面白いお話作り頑張りますね。 (2020年4月28日 13時) (レス) id: 14dbba7e04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ice.11 | 作成日時:2020年3月28日 15時