花鳥ノ手記《飛翔旅団》 (ページ6)

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6話 byロンページ6

アスエを降ろすと、一目散に中へ入ったと思うや否や

無駄に大きな声で挨拶する。正直五月蝿い

【フフフ…あの子らしくていいじゃないか】

『…まァそうだが』

一つ溜息を吐く

『…ロン、変われ』

「りょーかい」

この声は、他の者には聞こえていない

我の…我等の脳内でだけの声

この話は、また後日するとしよう

我の体は煙に包まれ、人間の姿、ロンへと変わる

『返事は無いが、もう結構居るぞ』

「…そっか

おいアスエ!もう居るらしいから、自室行っとけ」

「え？私達が最後じゃなかったんだ!」

今の拠点の中には、自分達を入れて６人の気配がある

まだ、来ていない者も居る様だ

「んー…私挨拶行ってくるよ!その後部屋行く!!」

「あっそ」

別に、勝手にしてくれていいのだが…それで、いつの間にか拠点から出て何処かへ行かれても困るのだ

「んじゃアスエ、拠点の外には…ってもう居ねぇな」

【フフフ元気だね】

『子供はあの位が丁度いいのだ』

ロンから聞けば、親戚のおじさん同士の懐かしむ様な会話にしか聞こえていないのだろう

体の主導権を握っているロンは、我等に確認も取らずに自室へと向かう

【…埃っぽいね】

「久々だかんな」

ロンは取り敢えずベッドの上の埃を落とし、横になる

「あー…やっぱ変わると疲れるわ」

そう言うと、ロンは目を閉じた。

そして、また起き上がる

【さ、僕の番だ】

ロンは、気付いていない。

寝たら疲れが取れると思っているのだろうが、実際はレンが主導権を握り、動き回っている事に

【さ、ロンも寝た事だし、今回呼び出された理由でも考えるかい？】

『嗚呼、そうだな』

子供は抜きの、大人の話