【文スト】設定&短編集ー未完結ー (ページ3)

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『はい終わり。あ、そうだ…治、俺明日休みになって今日明日は暇なんだ。何かしてほしいこととかある？』

そう言って頭を撫でたら撫でていた手を掴まれる

「なら、私と心中してよ。兄さん」

『…ふふっ、折角の休みなのに心中か。俺がいたらただの入水になっちゃうけどいいの？』

そう聞くと無言で腕を強く引かれた

肯定、ってことでいいんだね

『却説、風邪ひかないと善いけど』

「その時はまた私が看病するよ、兄さん」

そういうと同時に治が俺の腕を引いた

ー少し前ー

ザシュッ…

私の手首を暖かい血が静かに伝う

滴り落ちたそれはポタポタと洗面台を汚した

「…兄さん」

兄さんと最後にあったのは3週間前

嗚呼、こんな事をしても兄さんが手当てをしてくれるはずなんてないのに

…虚しくなった私は血の流れが止まるくらい強く乱雑に包帯を巻いて洗面台の血を洗い流す

洗面所を出ると国木田君に胸倉を掴まれた

「くぉら太宰！お前がもたもたしてるからもう2分も遅れているんだぞ！！早く聞き込みに「国木田君うるさぁい」あ“あ！？」

「あまり怒ると…そのうち禿げるよ？」

怒る国木田君を置いてさっさと外へ行く

退屈だなぁ…と思いながら街を歩いていると黒い外套の人を見つけた

嗚呼、見間違えるはずがない…あの人は！

「兄さん！」

『おっ、と』

後ろから思い切り兄さんに抱きついた。同時にふわりと香る兄さんの匂い

『やぁ、治。奇遇だね』

そう言って振り向く兄さんは私と同じ顔で笑った

「久しぶりだね兄さん！最近会えなくて私寂しかったのだよ？」

『3週間前にあったばかりなんだけど…』

そういう兄さんを無視して今度は正面から抱きつく

ふと兄さんに「またやったのか」と聞かれた

そう、私が自傷行為をしたのは一度や二度ではない

「…うふふ、バレてしまったかい？」

『はぁ…ここは目立つから移動しよう』

そう云って兄さんに腕を引かれる

自分より私の事を優先してくれるのだから本当に兄さんは優しい