＊ ページ41
「あ…っ、マイキーといた子じゃん……どうしよ……」
「でも今１人じゃね？大丈夫だろ」
「あー……じゃあ行ってくる」
近くで高校生と思わしき男達の会話が聞こえた。周りに人があまりいないからこそ、もう少しボリュームに気をつけるべきではないだろうか。……まあ良いや。ちょうど良い。
高校生はよそよそしくAに近づいてきた。そして、どこか興奮気味に口を開く。
「もしかして今１人？」
「まあ一応、今は……」
「じゃ、じゃあさ、少しオレに付き合ってくれないかな？たぶんすぐ終わるし……君、可愛いからさ」
可愛い。言われて嬉しい言葉だ。だけど何か違う。知らない人に言われているからか？状況が状況だからか？……いや、きっと知り合いに言われても、シチュエーションが良くても、何か違うと思うような気がする。
「……１回、抱き締めてみてくれませんか？」
「え？……良いの？」
「早く」
様子がおかしいAを、知り合いでも何でもない高校生が包み込んだ。……やっぱり、違う。わからないけど何かが違っていて、心に響いてこない。落ち着かない。そもそも何も知らない人にこんなことをさせているのがおかしい。
「……違う…………」
「あぁ……。何があったか知らないけどさ、お兄さんなら楽にしてあげられるよ？だから少し付き合ってくれないかな…？」
「…………それは」
「おい、」
ビクッと肩が震える程の低音が鼓膜に響く。刹那、彼女を抱き締めたままだった男が呻きながら倒れた。恐る恐る声の主を確認すると、明らかに不機嫌な顔をした三ツ谷だった。浴衣にも関わらず、足を振り上げたのだろう。裾が開いている。
周りがざわつく。巻き込まれたくないのだろうか、もともと少なかった人々がさらにいなくなった。男は震えながら起き上がり、後ずさる。
「ひっ……三、三ツ谷隆…………」
「フルネームで呼ぶなよ 何様だよ。弱ってる女たぶらかして楽しいか？マイキーがいないなら大丈夫とか思ったか？……んなわけねーだろ。わかったらとっとと失せろ」
東京卍會弐番隊隊長を務める彼に本気でガンを飛ばされて、どこにでもいるような高校生が平気でいられるわけがない。その友人共々、その場を去っていった。
辺りを沈黙が包む。三ツ谷は硬直してしまったAに１歩１歩近づいていく。
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甘川カズ子(プロフ) - コメ欄が最高すぎたので読もうと思いますありがとう☺️ (9月1日 10時) (
レス) id: 78f9ccd2f5 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - クッソイケメンじゃん。聞いてねぇよ。まさかめちゃくちゃイケメンとは、思わんやん。やべぇ好きだわ… (2021年7月30日 17時) (レス) id: b155e22954 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望：我妻さん(プロフ) - 柳さん» おつかれサマンサ(違うそれは別のネタ) (2021年7月30日 17時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - 堕ちたわ。うんもう、夢にまで出てきた。 (2021年7月30日 17時) (レス) id: b155e22954 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望：我妻さん(プロフ) - 『夏祭り』が終わったら続編いきます (2021年7月28日 17時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名希望:我妻さん x他1人 | 作成日時：2021年7月22日 13時
