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Quatrze ページ15
「ちぃーっす」
「硝子さん……!」
七海と灰原が沖縄へ飛び立った次の日。
本来なら五条達は今日戻ってくるはずだったが、予定を変更し、明日帰ることにしたらしい。
それに巻き込まれ、航空の見張りを1日延ばされてしまったのが七海と灰原だった。
「だから皆さん来なかったんですね」
「そーゆー事。私も軽く任務が入ってたからさ、来るの遅くなってごめん」
「いいんですよ、来てくださっただけで嬉しいですから」
「んなこと言ったって購買のクッキーしか出ないぞ」
「美味しいですよねクッキー」
よっ、と家入が床に腰をおろした。
クッキーを差し出すと、Aは嬉しそうに袋を開けて食べ始めた。
袋からクッキーを取り出す度に揺れる縄が目に入り、気になって仕方なかった。
「前から気になってたけどさ、縄(それ)痛くないの?」
「痛いと言えば痛いですよ。ですが、あくまで外出を防ぐための物なので……緩めに縛ってる方だとは思いますよ」
青紫になりかけた手首で何を言うか。
とは、家入には言えなかった。
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作者名:匿名希望:我妻さん | 作成日時:2021年3月7日 23時