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インクとノートも買うことができ、双子とリーはギャンボル・アンド・ジェイプスいたずら専門店で「ドクター・フィリバスターの長々花火―火なしで火がつくヒヤヒヤ花火」というのを買いだめした。
集合時間にはまだ余裕がある。
どうしようかな、とAはあたりを見渡した。
フローリアン・フォーテスキュー・アイスクリームパーラーが目に入った。お店から出てきた子供が持っているアイスクリームはとてもおいしそうだった。
「アイス食べたいの？」
「わっ！？」
Aの耳の位置まで顔を持ってきたジョージがそう言った。
Aがその声に驚いて飛びのけたのが面白くて、三人はゲラゲラ笑った。Aは顔を赤くしてジロリと三人を睨む。
「そう睨むなって！まだ時間があるし、食べようぜ！」
「…うん。」
いまだににやにやしてるジョージとリーを軽く叩き、フレッドの隣を歩いた。
「何味にしよっかな〜。」
「…私、苺とピーナッツバターのものにする。」
「僕もそれにする。」
「僕も。」
「え、じゃあ俺も。」
結局四人とも同じ味のアイスを買うことにした。
双子にちょっと言われたが、教科書を買ってもそこそこ余るぐらいもらっていたので、自分のコインを出させてもらった。
「…美味しい。」
「よかったな、A。」
「うん。」
Aはアイスをスプーンですくいながら幸せそうに微笑む。
リーはその表情がすごく幼く見えて、普段とのギャップを感じながらアイスを舐めた。
アイスを食べ終わるころにはちょうど良い時間になっていたので、リーとは別れ、約束の書店に入る。
「なんだこれ！？」
書店は魔女でごった返していた。
Aが上の方を見てみると、その理由が分かった。
「最高のタイミングね。」
上の窓に掛かった横断幕には「サイン会 ギルデロイ・ロックハート 自伝『私はマジックだ』」と書いてあった。
既にモリーやジニー、アーサー、パーシー、そしてグレンジャー夫妻は来ていた。ハリー達は見当たらない。長い列の先、店の奥ではロックハートがサインをしているようだ。
三人は人ごみをかき分けて入り、指定された本を急いで掴み、モリーたちが並んでるとこをに入る。
少し後にハリー達もやってきた。
Aの近くに立っているモリーは列が進むたびにそわそわが増していて、何度も何度も髪を撫でつけていた。写真を撮っているらしく、フラッシュを焚く音も大きくなっていく。
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作者名：Violet | 作成日時：2022年2月27日 18時
