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宴は楽しかった。
ハリーとロンが「ホグワーツ特別功労賞」をもらい、グリフィンドールに200点ずつ入り、寮対抗優勝杯は今年もグリフィンドールに与えられた。
そして、ロックハートが記憶を失ったらしく、来学期に学校に戻ってくることがなくなったことも伝えられた。この発表にAはガッツポーズをした。それと同時に次の先生がちゃんとした先生である事を願った。
まだ宴が続いている中、Aと双子は中庭に出た。
三人で話したかったからだ。
三人並んでベンチに腰掛ける。
「あー無事でよかったよ、本当に。」
「心配かけてごめんなさい。」
「いいや、Aは悪くない。もちろん、ジニーもね。」
「僕らもごめん。そっけない態度取ったりして。」
「…なんであんなことしたのか、聞いてもいい？」
フレッドとジョージは自分たちが抱えていた不満、そっけなくした理由、そしてその後のことについて、全て隠すことなく話した。
「そういうことだったのね…。」
「応援するとか言っておきながら、ごめんね。」
Aはジョージの謝罪に首を横に振る。
そして、自分の気持ちについて話し始めた。
「私、嬉しかったんだ。上級の内容を教えてもらえるようになって、自分の成長を実感できたの。それに、今までは自分のために勉強していたのに、それがあの子たちの役に立つのも。だから、よく一緒にいるようになった。」
「だけどね、焦ってもいたんだ。動物もどきになるには、少なくても数か月かかる。タイミング次第では、一年以上もね。だけど、知識とかまだまだ足りないわ。そう考えたら、4年間なんて短く思えて…それで、もっと頑張らなきゃって。」
「だから、あんなに必死に勉強してたのか。」
「うん。自分の問題だから、自分でその焦りをどうにかしようと思ったんだけど、ただただ焦りが強くなっていくだけだったわ。」
俯きながら話してくれたAの手を、フレッドは優しく握った。
「そういう時は、僕らを頼ってよ。僕らはAが何かを学んでいる姿が好きだよ。でも、それは、『学ぶこと』を楽しんでいるのがよく伝わっていたからなんだ。」
「不安な思いや嫌な思いをしながら学んでるのは、あんまり見たくない。だから、連れ出したり、僕たちとの時間を作ってもらったりしてたんだ。それが、Aをもっと焦らせる結果になっていたかもだけどね。」
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作者名：Violet | 作成日時：2022年2月27日 18時
