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「それが、共通点？」
「ああ。在学中、何か一つのことに対し、強い熱意を注ぎ、行動を起こした。そんなところが似ていると思わないかい？さらにはもう一つ、共通点がある。…瞳だ。お互い、珍しい瞳を持っている。」
「瞳…？」
リドルの瞳は黒色だ。その瞳は特別珍しいものではない。
どういうことかと首を傾げていると、彼はくるっと振り振り返ってしゃがんだ。Aのブロンドの前髪をどかすように左の瞼に触れ、持ち上げる。
「君はの持つ紫の瞳、それは非常に珍しい。緑よりもな。現在、魔法界で生きる人間は、その目とそのブロンドの髪を見れば、一瞬でノーラン家のAだとわかるだろう。…僕の瞳は激しく感情が高ぶると色が変化するらしい。赤くな。」
「闇の魔術に囚われているからじゃないかしら？」
そう言ってやりたかったが、彼の逆鱗に触れぬように口を閉じる。
Aから離れ、リドルは彼女を見下ろす形で立つ。
「では、僕たちの違いについてだが…それは“血”だ。」
「私が純血だから？」
「そうさ！君は純血だ。しかも、その本家の娘だ。マグルの汚らしい血は流れていない。僕は、サラザール・スリザリンの血が流れていながら、穢れたマグルの父親の血が混ざっている。これほど嫌なことはない！…だからこそ、僕は自分で名前をつけたんだ。父親の性を捨てるためにね。」
Aは無言でリドルの顔を睨むように見上げた。
少しの間、無言でお互いの顔を睨んだ後、リドルはゆっくりと口を開いた。
「…そろそろ君に、とっておきを見せよう。」
リドルは顔の石像の前に立ち、あの言葉で何か言った。
その言葉に反応するように、石像の口の部分が空き、真っ黒な空間が見える。
その中で何かが動くのが分かった。
“死んでしまう”
そう思ったAは、その怪物に背を向け、唯一の自分の武器であり、防具である杖を取りに動く。
急いで動いたため、ズキズキと激しく頭が痛む。それでも必死に動いた。立ち上がることができず、四つん這いで動くことしかできない。Aが動くたび、ばちゃばちゃという水音が響く。
後ろからはズルズルと、ヘビが這うような音が聞こえてきていた。
「逃げても無駄だぞ。」
そんなリドルの声が聞こえたが、それでも動き、ようやく指先が杖に届いた。
ぎゅっと杖を掴んだその時だった。
水面に映った、黄色い瞳と目が合い、意識は途切れた。
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作者名：Violet | 作成日時：2022年2月27日 18時
