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グリフィンドール対ハッフルパフのクィディッチの試合が行われる日。
早くに朝食を終え、そのまま図書室に向かった。今日は変身術の勉強をしようと昨晩から考えていた。
役立ちそうな本を取り出し、勉強を始めようとしたところで、誰かが慌てて図書室に入ってきた。
見てみると、ハーマイオニーだった。
「ああ、A！」
「ハーマイオニー、どうかしたの？」
「魔法動物に関する本で、怪獣とか危険な動物のことが詳しく書かれている本ってどれかわかる？」
「あー、それだったら…」
Aは席を立ち、魔法動物の本が置かれている棚に向かう。
その中からある古い本を探して取り出した。
「これかな。古いけど、内容はちゃんとしてるわ。」
「ありがとう！」
その場で本を読み始めたハーマイオニーを置いて、自分のものを置いたままにしていた席に戻る。
しばらくすると、ハーマイオニーはAのところに来た。
「A、本当にありがとう！」
「気になっていたことはわかったかしら？」
「ええ。謎が解けたわ！じゃあ、私はクィディッチの試合を見に行ってくる。」
「うん。楽しんできて。」
ハーマイオニーに軽く手を振って見送る。
マダム・ピンスの目線が痛かったため、そのあとは静かに勉強に取り掛かった。
しかし、11時を過ぎたころ、魔法によって拡声されたマクゴナガル先生の声が響いてきた。
「全生徒はそれぞれの寮の談話室に戻りなさい。そこで寮監から詳しい話があります。皆さん、できるだけ急いで！」
何事だ、と思いながら急いで取り出していた本を借り、荷物をまとめて寮に戻った。
途中、競技場から談話室に戻る途中のグリフィンドール生たちと合流し、そのまま談話室に入った。寮生全員がいるため、談話室は超満員だった。
少しして、マクゴナガル先生が羊皮紙をもって談話室に入ってきた。
「悲しいお知らせです。この寮のハーマイオニー・グレンジャーとレイブンクローの監督生、ペネロピ―・クリアウォーターが図書館の近くで襲われて石にされてしまいました。」
ハーマイオニー…図書館の近くということは、Aと別れた後すぐのことだったのだろう。
もし自分がもう少し引き留めていたら、自分も一緒に行動していたら、とAはぐるぐると考えてしまい、顔色がどんどん悪くなっていく。
そんなAの腕に、同じく顔色の悪いジニーはぎゅっと抱き着いた。
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作者名：Violet | 作成日時：2022年2月27日 18時
