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「フレッド、ジョージ…？」
「A！？ど、どうしたの？」
「さっき、様子が変だったから。」
「あー…とりあえず入って。」
中に入れてもらい、いろいろなイタズラグッズが散乱している床を気を付けて歩いてベッドに座る。向かい側のベッドには二人が座っている。
「二人とも、どうしたの？」
Aがそう聞いても、二人は照れ臭そうに口をもごもごさせるだけだった。
それを見て、絶対にそんなことはないと思いつつ、少し意地悪をしてみることにした。
「私が来たの、ダメだった？」
二人は勢いよく顔をこちらに向ける。
ジョージがきっぱりと言う。
「そんなことあるわけないだろ！？」
「じゃあ、どうしたのよ。」
二人を見続けると、観念したようで両手を上げながら口を開いた。
「わかった、わかったよ。言うから…。」
「さっき、エプロンつけてただろう？」
「うん。」
「その格好で料理運んでるの見て、その…お嫁さんになったのかと一瞬思ってしまって…。」
「もし結婚したらあんな感じなのかな、とか考えちゃって…。それで、なんか変に意識しちゃって…ごめん。」
フレッドが謝ったその時には、Aの顔は真っ赤になっていた。
三人とも顔が赤いまま、沈黙が流れる。
Aは無言のまま、両手を二人に軽く広げた。顔は少しうつむいたまま、その綺麗なすみれ色の瞳だけを二人向け、上目遣いで無言のおねだりをする。
フレッドとジョージはそのおねだりの仕方が可愛くて仕方なかった。
そんな可愛い彼女の下にごく自然に行き、片膝をベッドに乗せながら、フレッドは腰に、ジョージは首に、腕を回して抱き着く。Aの腕も、二人の背中へと回される。
「…二人に会えて嬉しい。」
「僕たちも嬉しいよ。来てくれてありがとう。」
「フレッドも、ジョージも大好き。」
「僕もAが大好きだよ」
双子は同時に囁く。
それがくすぐったくて、嬉しくて、幸せだった。自然と笑みがこぼれる。
フレッドの頬に手を添える。少しの間見つめ合った後、顔を近づけてちゅっちゅっと頬や額にキスをした。
フレッドの顔はより一層赤くなる。キスはいつも一度して終わりだったからだ。
フレッドだけそんな風にキスされてるのを見て、ジョージは腕の力を少し強めて主張する。
Aはジョージにも同じようにキスをしていく。
ジョージへのキスが止まると、今度は双子が左右から、Aの額、瞼、頬に口づけをした。
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作者名：Violet | 作成日時：2022年2月27日 18時
