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「あの二人…一体何を考えているの？」
「わからない…。私嫌われることしちゃったかな…。」
Aの声は弱々しかった。そんな姿のAを放ってはおけなかったジニーはずっと寄り添っていた。
その日、Aは課題も食事もする気になれず、ずっと部屋に籠っていた。
ジニーはAのことが心配だったが、たしかにお腹がすいていたため、食べ物を持ってこようと大広間に行くことにした。
一人で大広間に入り、グリフィンドールのテーブルに向かう。
ハリーやロン、ハーマイオニー、パーシーもいた。そして、フレッドとジョージも。
パーシーは今朝様子がおかしかったAのことを心配していた。ラッピングされたデザートをいくつか手に取るジニーに問いかけた。
「ジニー、Aは？」
その名前に双子は少し反応を示したが、そのまま食事を続けた。
そんな二人をちらりと見た後、ジニーは答える。
「ちょっと体調が悪いの。私もあっちで食べるわ。」
「そうだったのね…お大事にって伝えておいて。」
「わかった。」
ハーマイオニーに頷いた後、ジニーはお菓子を抱えて大広間を出ていった。
Aの体調が悪いことを聞いても反応しない双子をハリーは不思議に思い、小声でロンに話しかける。
「あの二人どうしたの？」
「わからないよ。昨日拗ねてたけど、もしかしてまだ引きずってるのかな…？」
「ありえるかも。聞いてみる？」
ロンは小さくこくこと頷き、口を開きかけた。
その時、ハーマイオニーによって大広間から連れ出されてしまい、理由を聞くことは出来なかった。
**
その日以降、グリフィンドールの談話室でAとハーマイオニーを見ることはなくなった。
ハーマイオニーはポリジュース薬に謝って猫の毛を入れてしまったため、医務室に泊ることになったからだ。
Aはずっと部屋で勉強しており、ジニーに聞いても体調が悪いとしか言われなかった。
クリスマス休暇が終わると、Aの姿が見られるようになった。しかし、以前のように双子と一緒にいることはなくなっていた。
「A、魔法史の宿題で聞きたいところがあるんだけど…。」
「いいわよ。ディーンとシェーマスも？」
「うん。いいかな？」
「もちろん。」
代わりに、後輩たちの勉強を見ていることが増えていた。
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作者名：Violet | 作成日時：2022年2月27日 18時
