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結局あの後は、三人で寝てしまった。シングルベッドなので少し狭かったが。
朝起きると、ハーマイオニーの姿は既になかった。ジニーを起こさないようにベッドから出て談話室に降りる。
そこには誰もおらず、プレゼントが並んでいた。
Aへのプレゼントは今年も似たようなものだった。
魔法省の人からのものと両親とキースからのもの、そしてモリーからのものがあった。
家族とモリー以外のものは開けず、まとめておく。
家族からは青色の宝石が付いたシルバーイヤリングだ。モリーからは白色のセーターが送られてきていた。
プレゼントを全て抱え、寝室に置いてこようと階段を上がっていると、フレッドとジョージが下りてきていた。
「おはよう二人とも。」
「おはよう」
そっけなくそれだけ言って、二人はAの横を通りすぎていった。
横を通り過ぎて談話室に行く、それ自体はおかしいことじゃない。しかし、彼らの声と雰囲気に違和感を感じた。
Aは二人の背中を少しの間見つめた後、寝室に入った。
引き出しから、二つの袋を取り出す。今年のクリスマスプレゼントはマフラーにした。どちらもチェック柄で、色違いにした。
音に気が付いたジニーがもぞもぞと動く。
「おはようジニー。」
「おはよう…。」
まだウトウトしているジニーの頭を撫でた後、部屋を出た。
クリスマスプレゼントを背中に隠し、階段を下りていく。
談話室に着いた時、二人は寮を出るところだった。
「どこか行くの？」
「ああ、ちょっとね。」
ジョージは先ほどよりも冷たい声でそう言い、二人はAが引き留める暇もなく出て行ってしまった。
Aはしばらくその場からしばらく動けなかった。
初めて、二人のあんな声、態度、そして冷たい目を自分に向けられた。
急いでる時でも、こんな事はなかったのに。
Aはこの一晩で、なぜここまで態度が変わったのか分からず、ただただ呆然としていた。
ようやく動けたのは、談話室に降りてきたパーシーに声を掛けられた時だった。
二人に用意したプレゼントを抱えたまま寝室に駆け込んむ。
目は覚めて、そのままベッドの上でくつろいでいたジニーは彼女の様子がおかしいことに驚き、慌てて起き上がる。
「どうしたの？そのプレゼント、さっき持って出たよね？」
Aはゆっくり二人のことをジニーは話した。
黙って聞いていたジニーにも二人の行動の理由が分からず、苛立ちと困惑が入り混じった。
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作者名：Violet | 作成日時：2022年2月27日 18時
