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翌日以降、Aはいつも通りの様子になっていた。よく知らない人から見れば。
昔からよく知っているフレッドやジョージ、ロンからしたら、無理しているように見えていた。
あの時見た、ミセス・ノリスの状態にAは相当ショックを受けていた。
ヒトがわざとあのようにしたことは明らかだ。あんなことをする人がいるということが恐ろしかった。
それでも、Aは自分と同じく、あるいはそれ以上にショックを受けた無類の猫好きであるジニーを慰めていた。
今も、Aはジニーに強く抱き着かれ、話してもらえそうになかった。
ロンはそんなジニーを元気づけようとしていた。
「でも、ミセス・ノリスの本性を知らないからだよ。はっきり言って、あんなのはいない方がどんなにせいせいするか。」
ジニーは唇を震わせ、Aを抱きしめる腕に力がこもる。
Aはロンを睨んだが、彼はそれに気づくことなく、言葉を続ける。
「こんなこと、ホグワーツでしょっちゅう起りはしないから大丈夫。あんなことをした変てこりん野郎は、学校があっという間に捕まえて、ここからつまみ出してくれるよ。できれば、放り出される前に、フィルチを石にしてくれりゃいいんだけど。」
「ロン！」
「あ…嘘だよ！冗談、冗談…。」
Aに名前を呼ばれて、ジニーの顔色が真っ青なことに気づいて慌てたようにそう言う。
Aは彼女の背中をポンポンと叩いてあげ、落ち着くまでそばにいてあげた。。
**
学校は「秘密の部屋」の話題で持ちきりだった。
「秘密の部屋」はサラザール・スリザリンが作り、真の継承者のみが開けることができる屋らしい。そして、部屋の中の恐怖…恐らく何らかの怪物を放ち、この学校で魔法を学ぶにふさわしくない者を追放するらしい。
Aももちろん興味がないわけじゃなかったが、そのことばかり気にしている暇はなかった。
クィディッチの試合が行われた土曜日、静かな寮の寝室で本を読んでいると、試合終わりのアンジェリーナが部屋に入ってきた。
「お疲れ様。試合はどうだった？」
「一応勝てたわ。でも、ハリーの腕に…ブラッジャーが当たっちゃって骨が折れた。」
「うわ…。」
「それで、ロックハート先生が直そうとしたんだけど、なんかミスしちゃって骨がなくなっちゃったらしいわ。」
Aは開いた口が塞がらなかった。ある意味、ロックハートはすごいのかもしれないとすら思えてしまった。
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作者名：Violet | 作成日時：2022年2月27日 18時
