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ハロウィンパーティーの日、フレッドとジョージはリーと共に大広間に入る。
グリフィンドールのテーブルを一目見ただけで、彼女がいないことが分かる。
あの髪の毛と雰囲気、そして存在感(特に双子にとって)は非常に目立つのだ。
三人並んで座り、近くに座っていたアンジェリーナに問いかけた。
「なあ、Aは？」
「さあ？寮では見なかったから、どこかで勉強でもしてるんじゃないかしら？」
「はあ…今年もかよ。」
アンジェリーナは友達との会話に戻った。
双子は眉間にしわを寄せて顔を見合わせる。
「お前らスネイプみたいな顔してるぞ。」
「うるさい！」
大広間でハロウィンパーティーが行われている頃、Aはまだ図書室で勉強をしていた。
というよりも、集中していたため、気づかぬうちにそんな時間になっていたのだ。
今日の図書室は非常に静かだった。授業以外の時間、図書館にいたのはAぐらいだったからだ。マダム・ピンスの機嫌も良い。
閉館時間が近くなり、本をもとの場所に戻し、荷物をまとめて図書室を出た。
今から行ったら少しは何か食べられるかもしれない。そう思って足を大広間に向けた。
Aが一人で廊下を歩いていると、角から誰かが飛び出してきた。
「わっ！」
「わあっ！…Aじゃないか！」
「ここで何してるの？」
「さっきまで図書館にいて。これから大広間に行くつもり。皆は？」
「…ほとんど首無しニックの絶命日パーティーにいってたの。」
三人の様子からそれがとても楽しかったとは言えないものであったのは想像がつく。
四人で一緒に歩き、玄関ホールに出る階段への道に出たところで、ハリーが立ち止まった。
彼は壁に張り付き、あたりを見渡した。
「ハリー、いったい何を…？」
「またあの声なんだ。」
「声…？」
Aの言葉にハリーは頷いた。
Aたちは黙ってハリーの様子を窺う。
「ほら聞こえる！」とハリーは言い、ゆっくりと天井を見上げた。
「こっちだ。」
ハリーは玄関ホールに出て、さらにそこから階段を駆け上がり二階に行った。
Aたちもそれを追いかける。
「ハリー、いったい」
「シーッ！…誰かを殺すつもりだ！」
そう叫ぶとまた階段を駆け上がっていった。
Aたちは必死にハリーの後をついていく。
角を曲がったとこで、ハリーはようやく立ち止まった。
息を整えつつ顔を上げると、壁に文字が書かれているのが見えた。
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作者名：Violet | 作成日時：2022年2月27日 18時
