骸編 ページ7
「クフフ。マフィアの最強部隊もこんなものですか」
「ゔおおおおい！てめえこそ、いい加減姿を現したらどうだぁ！」
「幻覚でわざと隠してるんです。そう簡単には現しませんよ」
接点のないはずの二人が何故戦っているのか。
理由は単純でフランの押し付け合いが、いつの間にか発展しているだけだ。
ここ最近ずっと、二人は合うたびに死闘を続けている。
しかし、殺気を読み取る事に関しては、スクアーロの方が上手だ。
「ゔおおおい！姿が見えなくなってなぁ、オレには関係ねぇ！」
「…ッ！」
背後から現れた骸を、剣で突いたが
「クフフ。気配すら幻覚という可能性は考えなかったのですか？」
「何！…ぐっ」
何とか骸の槍は防いだが、そのせいで体重が崩れてしまい押し倒されてしまった。
「グッ…てめえ」
今回の勝負は骸の勝利だが、スクアーロは認める気はない。
「負けを認められないなら、認めさせてあげましょうか？」
「何を…んむっ」
一瞬スクアーロの頭が真っ白になった。
キスをされたと、理解するには数秒かかった。
「ん、んぐっ」
逃れようとするが、骸に頭をつかまれ離れる事が出来ない。
「はっ…ハァ」
解放された時には、スクアーロには繊維が残っておらず、涙目で睨むばかりだった。
「クフフ。負けを認めたようですね」
「違ぇ！今のは不意打ちだっただけで…」
「素直に認めたらどうです？どっちみちこれで、36対36と引き分けになるだけですし」
「うるせえ！てめえ、今度会ったら今日の屈辱も合わせてみじん切りにしてやるぅ！」
「大きな口を叩くのもたいがいにしてはいかがですか？」
戦いが終わりそれぞれのアジトに戻ろうとする。
「スクアーロ。僕が勝てば、フランは引き取ってもらいます。そのかわりに、君をもらいますよ」
「ゔおおおい、寝言はそれぐらいにしておけ！オレはテメエの下に下る気はねえし、フランを預かるのもてめえだぁ！」
それだけ言い、スクアーロは行ってしまった。
「オヤオヤ。意外と満更でもなさそうな顔でしたね」
続く
お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←ランボ編(20年後)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：風来坊 | 作成日時：2019年12月23日 16時
