これは恋だろ。-三角関係編-(SnowMan短編集) (ページ32)

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問いかけというよりは、宣言だった。

「付き合ってください」

それを聞いて感じたのはドキドキよりも安堵で。

「良かった、同じだった」
「いいんすか！？」
「いいに決まってるじゃん」

また自然に笑っていた。

向井くんもとびきりの笑顔を見せていた。

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その日の夜スマホを見ると、

これからよろしくお願いしますと絵文字付きで、向井くんが律儀にメッセージを送ってくれていた。

こちらこそ、そう返した時。

涼から電話がかかってきた。

迷いながらも出る。

「…もしもし」
"もしもしA？よかったまだ寝てなくて"

やっぱりどこか余裕を感じる声。

いつもなら、こんな時間に寝てるの小学生だよとか返してたけど。

「用件何？」

"…え、ごめん何か用事あった？"
「違うけど」
"じゃあどうしたの？"
「もう涼と今までみたいに、用ないのに長々電話できないから」
"どういうこと？"
「彼氏できたの、私」
"…え？"

言葉に詰まる涼。

「俺のこと好きなんじゃねえのって思った？」
"…何で？"

「確かに涼のこと好きだった。でも告白できなかった。それが何でなのか自分でも分かんなかったけど、彼といてその理由に気付いたんだ」

一番楽しいと言われる友達以上恋人未満の関係でいたかったからじゃない。

「彼はさ、とにかく真っ直ぐ伝えてくれるの。回りくどいことなんて何もしないし言わない。

でも涼はいつも余裕そうだったよね。私が分かりやすかったのもあるけど、私とはいつでも付き合えると思ってる感じがして。
それが、今思うと嫌だった。試されてるみたいで、もし付き合ってもそういうことされるのかなって不安になった」

言い過ぎたかな。

でももう向井くん以外考えられない。

「だからごめん」
"…"
「おやすみ」

涼に返される前に電話を切る。

その後、私は向井くんに電話をかけた。