26こ目の偽り ページ28
私は先生から言われたことに腰が抜けたのか、その場に座り込んでしまった
その後浅野の病室まで看護師さん達が連れて行ってくれた
周りにいた人は、一緒に病室まで入ったが暫くすると次々と頭を下げて出て行った
…私に頭下げても、しょうがないのに
少し
病室に、夕日が差し込んできた頃
「七音っ！！？」
ドタバタと、足音を立てながら入ってきた人がいた
息を切らしながら、髪の毛が乱れるなんて気にしない程に走ってきたことが分かった
『……おばさんっ…』
「Aちゃんっ……七音は！！？」
おばさんは目に涙を浮かべながら、私に縋った
時々言葉を詰まらせながら先生に聞いたことをそのまま話した
『…あと、3ヶ月過ぎても目を覚まさない場合は、植物状態って…診断されるって……』
「そう……」
おばさんは浅野の近くに行き、さっきまで私がしていたように手を握った
その姿に呼吸がしにくくなる程に胸が締め付けられる
『……ごめんなさい！私が、私が浅野の近くに居たらっ、みんなと一緒に、避難してたら…！！ごめんなさい、ごめんなさい……っっ』
目をキツく瞑り、頭をさげる
いや、腰からさげた。今までこんなに頭を下げたことはない、と言えるぐらいにはさげた
「……Aちゃん」
名前を呼ばれた。怖くて頭を上げることが出来ない
「おばちゃんはどうしてこうなったのかは分からないけどAちゃんは……七音に何をしたのかしら
七音は、きっと自分で動いて、こうなっただけよね？こんなバカのために頭を下げないでちょうだい！この子、直ぐに調子乗るんだからっ！！
だから…七音のために笑ってくれるかしら？泣いてたらこの子、すぐに飛び起きてAちゃんを慰めると思うの。だから、今だけ……。今だけ休ませてあげて…」
おばさんはやっぱり浅野のお母さんだ。強いところも、優しいところも、私を励まそうとするところもそっくり
私は溢れ出した涙を止めることが出来なかったが、1番の笑顔を浮かべることができた
『はいっ！』
…私の心は決まった。浅野がこんなことになってまでメガネくん…三雲くんを守ったんだ
『おばさん、ありがとうございました！浅野のことよろしくお願いします！
私、やることが出来たのでこれて失礼します！』
私も頑張るんだ。
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ユニ(プロフ) - あいりさん» ありがとうございます！本当、自分の予定管理が全く出来てなくて、皆様にお待たせしているのはとても心苦しいです。。。ですが、あいりさんのように、待っていると言ってくださる方が居るので、頑張って続けられています。本当にありがとうございます！！ (2017年3月21日 21時) (
レス) id: 1597a58445 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです。スカウト系の小説はあまり…っていうか全然無いのでこれを読めてとても嬉しいです！久しぶりの更新だと思いますが、待ってるんで頑張って下さい！応援してます！ (2017年3月21日 20時) (レス) id: 1c2acacf6a (このIDを非表示/違反報告)
華魅 - 更新ガンバ (2016年1月9日 21時) (レス) id: 5093a7f1fb (このIDを非表示/違反報告)
佑希のなの - すごく良かったです！この後主人公が暴走したら面白いと思います。 (2015年12月14日 17時) (レス) id: 5c87f15179 (このIDを非表示/違反報告)
佑希のなの - すごく良かったです！この後主人公が暴走したら面白いと思います。 (2015年12月14日 17時) (レス) id: 5c87f15179 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユニ | 作成日時：2015年8月13日 16時
