私を輝かせる要素｡2【KZ】

Six ページ9

Version 彩
￣￣￣￣￣
事務所に着くと､木崎さんは急ぎの電話があったようで席を外し社長と2人きりになった｡


白木：どう？最近｡1人暮らしも上手くいってる？


社長の言う通り､私はKZを退団してから社長の所有する不動産のマンションの1部屋を借り1人暮らしするようになった｡

名義としては社長の名前が通っているが､実質は1人暮らし


立花家に残っても全然良かった

でも


家族に迷惑がかかるかもしれない


特に奈子はまだ小さいんだから｢立川美彩の妹｣として苦しませたくなかった




あと




KZの皆と完全に別れようと思ったから｡


少しでも会えば

少しでも話せば

きっと私はあの頃に戻りたくなってしまう


芸能界で生きると決めた以上､そこを揺るがしたくはなかった


彩：はい､割と順調だと思います｡


すると､社長は私の顔をじっと見つめる


白木：体調が悪いの？

彩：え？別に…


白木：じゃあどうしてそんな顔をしているの？

そんな顔…？


白木：撮影をしている時は凄く綺麗だと思った｡だけどカットかかった瞬間､あなたの表情が曇った｡デビューした頃のあなたの輝きはどこにいったの？


彩：…｡


白木：あなたの1番のファンとしてそんな表情されたらがっかりだわ｡何かあったの？





彩：最近ふと思うようになったんです｡



私の選択は合っていたのかなぁって

芸能界選ばずに普通のJKやってたら､どんな人生だっただろう?

もっと今より笑顔だったかな

もっと輝いていたかな



彩：分からなくなってきたんですよね｡


白木：誰かに相談した？

彩：そんな人いませんよ｡


白木：初めて私に言った感じ？

彩：はい｡



社長は少し考えるそぶりを見せてから､こう言った


白木：彩の次の休日､開けておいて｡

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