壁ひとつのお隣さん【五等分の花嫁】

五月「…嬉しいんです」 ページ7

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ーAsideー

『あ〜仕事だるい…』

あのまぁいろいろあったけれど休めたお盆休みが終わり、私は今日から仕事だった。

最悪…もっと休みほしかった…………

そんな風に言っていても仕方がないので私は玄関にある大きな鏡で

自分の容姿を確認し家から出ようとドアを開けた。




三「あっ、Aさん」

『………あ。あ、どうも…？』

そこにはちょうど学校に行こうとしていたのだろうか、

お盆休みに私が壁ドンしてしまったお隣さんの三女、三玖さんがいた。

もう会うことなんてないと思ってたのに……




三「ひさしぶりですね。おはようございます」

『あ、はい。おはようございます…』

私は無難に挨拶をしてその場から立ち去ろうとした。けれど、それは叶わなかった。




三「Aさんっていつもこっちの道から仕事場行ってますよね？

私も学校こっちなので一緒に行きませんか？」

なんで私がこっちから通ってるの知ってるんですかと問いたくなったけれどそれも叶わなかった。

三玖さんがあまりにも必死な目で見てくるから、私も上手く断れなくなってしまった。




『…あ、はい、いいかもしれないです。』

三「っ！…ありがとうございます。嬉しい…じゃあもう行きましょう」

三玖さんは私の手を引っ張ってエレベーターのほうへ走っていった。




こんな風に手を引かれたのはいつぶりだっただろうか。

小学校以来くらいか。

なんかこういうの、馴れ合いとか好きじゃないのに…

好きじゃないはずなのに、どこか嬉しいなんて思った心は見えなかったことにしてしまおう。

だって、こんな…乗せられてるみたいでなんか恥ずかしいし。



でもなんかこういうの、こういうのって……ちょっとだけ、




『…あったかいな』



三「？Aさんどうかしましたか？」

『…い、いや別に何でもないから大丈夫です』

私はこんな言葉を聞かれていなくてよかったなと思い三玖さんについていった。

『繋がれた手はどこまでも暖かかったの。』→←四葉「…綺麗な人だったなー」

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