ヒロイン？いいえ、傍観者です。【ツイステ】Part6 (ページ8)

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EPISODE2 - 114 ページ8

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「そんで？その原因ってのは分かったの？」

『……まぁ、心当たりはある。…詳しくはまだ分かってないけどね。』

「というか、あの魔法って一体なんなんスか？Aくんはさらっとやってたけど、絶対難しいやつッスよね？」

『うーん…1回出来ちゃえば簡単な魔法ですけど、出来るようになるまでが大変ですね。』

詳しい魔法の説明をせずに答えを濁す僕に周りはあまりいい顔をしない。

でも、教えたところで出来るわけないんだし、そんなに気にする必要あるのか？

「お前がいない間、気になって調べてみたんだが、どれだけ探してもなんの魔法なのか分からなかった。」

『あれは、どの書籍にも載ってないよはずだよ。だから、調べても出てこない。』

「てことは、誰かに教えてもらったとか？」

『そういうことですね。』

次にくる質問は、その人物は誰なのか…だろうな。皆がこんなに質問攻めにしてくるとは思わなかった。魔法士見習いとしてはどうしても気になるのかな。

「なるほどな。ま、とにかくみんな無事だったんだ。良かったじゃないか。」

「そうだね〜♪」

僕が次の質問を待っているとトレイ先輩が話題を逸らした。次の答えを用意していた僕はいいのだろうかと不安になったが、皆は満足したような顔をしている。

まぁ、皆がいいならいいんだけど…あまりにも不自然すぎて何か企んでいるのではないかと疑ってしまう。

『そういえば、なんでこんなに勢揃いなんですか？昼寝しに来たんですか？』

「んなわけねぇだろ。オレらは授業に使う薬草を取りに来たんだよ。お前とは違うの。」

「オレ達は付き添ーい♪」

「明日の魔法薬学に使うそうだ。授業に復帰するならAにも必要なんじゃないか？」

『え、本当ですか？クルーウェル先生なんにも言ってくれなかったのに…』

「忘れてたんじゃない？」

慌ててる僕にユウくんは授業の持ち物が書かれた紙を見せてくれた。それによると結構な数の薬草を用意しなくてはならないみたいだ。先輩たちが手伝いに来てくれるのも納得できる。

『…本当だ。うわ〜、めんどくさ…。』

「そんなことを言うんじゃない。ほら、手伝ってあげるから一緒に行こう。」

『はーい。』

気だるそうに立ち上がろうとすると、腕に何かが巻きついているような感覚に気づいた。咄嗟に目をやると可愛らしい尻尾が巻きついていた。