僕は何者にも囚われない雲に…僕は雲雀恭弥成り代わり (ページ35)

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第７８話(訂正済み) ページ35

ーー「君の知り合いだよね。笹川了平やられたよ」。その言葉を聞いて、お兄さんが運ばれたという並盛中央病院に駆け込むと並中生で溢れ返っており、自体の深刻さが伺える。

「お兄さん!大丈夫ですか!?」
「おぉ沢田早いな⋯。情けないがこの様だ」

頭に包帯を巻かれ、頬に湿布を貼ってあるものの目立った怪我が見当たらないお兄さんがベッドに居た。

「ひいいい!!!どーしてこんな目に～～!!?」
「怪我の具合はどーだ?」
「肋を２本やられて、歯を5本持っていかれた⋯」

と、笑うお兄さん。
だがリボーンはその言葉に訝しげに思ったのか普段の声とは少し違う低い声で言った。

「普段のお前のパワーとは違うぞ、普段のパワーならもっと酷いはずだ」
「極限に恭弥から本気を出すなと言われていてな⋯。それに今回は恭弥からの助言もあり本気を出したんだ」
「雲雀さんを名前呼びーーッ!!?」

リボーンが「どういう関係だ?」と言うと、幼馴染らしい。京子ちゃんも幼い頃から一緒に過ごしていたと聞いて俺は衝撃的すぎて話が耳に入ってこない。

「襲ってきた男⋯油断したとはいえ恐ろしく強い男だった」
「え?」

いつものお兄さんとは思えない言葉に思わず聞き返すと、リボーンも黙って聞いている。

「奴は俺の名前を知っていた⋯あの制服は隣町の黒曜中のものだ⋯」
「えぇ!?中学生ですか!!?」
「沢田も気を付けろよ」
「俺には関係ありませんって!!」

不良同士の喧嘩⋯いや、雲雀さんも否定していたがこれはイタズラにしては度を越している。
お兄さんは不良では無いし何かが起こりそうな、そんな予感がする。

「話は変わるが京子にはこの事を正直に話していない⋯口裏を合わせといてくれ」
「え?」

すると病室の扉が開き、話していた京子ちゃんが現れた。

「お兄ちゃん!!どうして銭湯の煙突なんて登ったの?」

無茶苦茶な誤魔化し方だーーッ!!
バレるんじゃ⋯と思ったが京子ちゃんは本気で銭湯の煙突に登ったと信じてるらしく、大きな瞳に涙を浮かべながら「生きててよかった⋯⋯」と心底安心した様に呟いた。
それを見たお兄さんが慌てて「泣かないでくれ」と頼み込む兄妹のやり取りに邪魔しちゃ悪いと思い病室を出ようとした矢先ーー⋯。

「大変なの!!雲雀さんが⋯行っちゃって、私⋯⋯っ」
「極限に乗り込んだのか!!?」

その言葉を聞いたリボーンが俺を病室の外に追い出し、喧嘩を売られてるのは俺だということと雲雀さんがアジトに乗り込んだ事。
そしてーー。