僕は何者にも囚われない雲に…僕は雲雀恭弥成り代わり (ページ4)

今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:291,711 hit

第４８話(訂正済み) ページ4

病室に戻ると院長が適当に⋯否、問題行動を起こす患者を僕に押し付けてきた。まぁ僕からしたらゲーム出来るから良いけどね。

「何で俺達と⋯あ、相部屋に?」
「さぁね。ああそれと相部屋になった人にはゲームに参加してもらってるんだ。ルールは簡単、僕が寝ている間に物音立てたら咬み殺す」

震え上がる三人を尻目に僕は目を閉じた。
Aが寝息を立て始めた頃、男達はひたすら物音を立てない様に声を潜めて話し始めた。

「雲雀さんって男の割には綺麗な顔してるよな」
「は!?おま⋯⋯!?」
「シィー!!声がでけぇ⋯⋯アッ」

一人の男はAと目が合ってしまぅた。

「ゲームオーバー。全員咬み殺す」

三人をボコ⋯ではなく咬み殺し、三人の入院が伸びたのは言うまでもない。

「言い忘れてたけどここの病院は僕が贔屓にしててね、ナースや女医に迷惑掛けるなら⋯その怪我で外に放り出すよ」
「ひぃぃい」

忠告もしっかりしたし、叫び声で院長が飛んで来たついでに僕はある頼み事をする。

「沢田綱吉、入院してる筈だよ。連れて来てよ」
「は、はい!!」

ーーさぁて、来るまで暇だし本でも読もうかな。最近ハマっている推理小説を読んでいると静かなノック音が響きスライド式扉が開いた。

「やぁ」
「ひ、雲雀さん!?ウソーー!?何で病院に!!」

そんなに驚く事かい?
単に風邪を拗らせて、草壁達が強制的に入院させたとは言わずに僕は掻い摘んで説明する。

「風邪を拗らせてね⋯だから退屈しのぎにゲームをしてたんだけど皆弱くて」
「んなーーっ!?」

沢田綱吉の目にはボロボロの雑巾の様に捨てられている男達。まぁ、やったのは僕だけどね。
ルール説明をすると言わずとも、沢田綱吉の鋭いツッコミが炸裂する。

「一方的ーーっ!!?ってか病院じゃありえない状況だーーっ!!!」

疲れないのかな。
そんなに叫んで、喉痛めるよ。

「あ、あの僕⋯⋯もうすっかりよくなったんで!!!たっ、退院します!!」

一人称が変わってるよ?そんなに嫌なのかな、意外と楽しいんだけど⋯僕がね。
だが、その言葉は院長により否定され生贄扱いされた沢田綱吉は顔面蒼白のままベッドに寝かされた。