**。・-桜、咲く君。・**-【after word】｡:+*be in full blooming love｡:*+:｡

○O*.｡2 ページ22

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△「じゃ、今日の練習はここまで！ご苦労さん」


「「「ありがとうございましたっ！！」」」


△「キャプテン、部室の戸締り宜しくなー」


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季節は巡り巡って

僕は高校3年になっていた。


部活はもちろん、野球部。

2年早く卒業した、和兄ぃと同じだ。


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□「和樹！帰り、ちょっと付き合えよ。買い食い」


■「あ、俺も俺も〜」


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むさ苦しく、男三人、自転車で帰る中で

同級生で特に仲が良い一人が僕に声を掛ける。


アスファルトに夕焼けのオレンジ色が差し込む。


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和樹「ごめん、この後用事あるんだ」


□「用事？何の」


■「あ、さてはお兄さんの…“あれ”の準備？2週間後って言ってたよな、確か」


和樹「ん」


□「ああー、何か言ってたな、そういや」


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うわーん…

うわーん…


甲高く泣き喚く少女とその子の母親が

僕達の前に丁度よいタイミングで現れた。


僕はタイヤにストッパーを掛け、彼女に歩み寄る。


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和樹「どうしたの？」


○「すみません…お気に入りのお人形が破れてしまって、なかなか泣き止んでくれないんです」


●「ナゴちゃん…お手手…ぅうっ…」


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僕はいつかの『彼女』のように

少女から痛々しい姿のナゴちゃんを受け取り、


スポーツバックから“それ”を取り出して

手際よく、柔らかい手付きで傷口を塞ぐ。


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和樹「よし、出来た。はい」


●「わぁ…！」


和樹「次はちゃんと大切にするんだよ？」


●「うんっ！」


○「あら…ありがとうございます、沙羅ちゃん。お兄ちゃんにお礼は？」


●「ありがとう、お兄ちゃん！バイバイっ！」


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□「和樹、お前…ロリコンだったっけ？」


和樹「え？」


□「いや、だってお前があんなコトするの初めて見たからさ…」


ニコニコと手を振り、家路を辿る彼女を見送る僕へ

隣で傍観していた二人が訝しげに尋ねる。


俺は応えた。



和樹「そんなんじゃないよ、僕はただ」


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和樹「…お直ししてあげたかっただけ」


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『和樹くん』


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今まで多くの傷を負った彼女は

この先、不器用な兄の手によって

癒され…小花が綻ぶような笑顔を浮かべるに違いない。


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…僕の秘められた想いが、そう望んでる限り。


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He's innermost feeling【Fin.】


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○O*.｡失敗、憧れ、ハンバーガー。→←○O*.｡He's innermost feeling【all kazuki's side】

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

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