ゲーセンにて。 ページ24
A side
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「研磨、アレやろうぜ」
そう言って私が指差したのは、ゾンビを銃で倒すゲーム。
二人で対戦できるらしい。
「……いいよ。おれが勝ったらアップルパイね」
「了解。んじゃ、私が勝ったら頭撫でろ」
百円を入れて、銃を手に取った。
難易度は最高。
.
ドドドドドドッ、!!!!
「(あの人達目が本気だ…)」
ダンッ、ドトッ、!!!
『Game Clear!!』
「………はあ、終わった」
「んー…!!そうだな。どっち勝ったかな〜」
………なんだと…!!?
１０２点差で負けだと…!!?
「マジか…結構イケたと思ったんだけどなぁ。
アップルパイはちゃんと帰りに買うよ」
「次、アレやろ」
「格ゲーか…いいよ」
「おれが勝ったらココア買って」
「んじゃ私が勝ったら手繋いで帰る」
それぞれ向かい合わせに座り、百円玉を投入。
ゲーセンの格ゲー久々だな…イケるか？
.
「…まだですか？」
「…そっちこそ、まだ倒れないの？」
「いやまあ、負けたくはないですし」
かれこれ十分ぐらい攻防が続いている。
体力的には私が二、三発食らったら死ぬくらい。研磨はまだ三分の一くらい残ってる。
下段キック、…ダメだ技の体制に入ってる、から、じゃあ一回飛んで足払い……あ、読まれた。
「………」
「…あ、!!?っやべ、ガード間に合わな…、!!」
『You lose...』
「あ”〜…くっそ、負けた……」
その途端、どわあっ、と音がするほど盛り上がったゲーセン内。
なになに、どした!!?
「すげぇな、兄ちゃん、姉ちゃん!!」
「もう一回やってくれー!!」
「げっ、すげーギャラリー…!!」
研磨が見るからに嫌そうな顔をしてる!!
研磨の腕を掴んで急いで逃げた。
.
ゲーセンの外に出て、ギャラリーを巻いた。
にしても…全然気付かなかったな……。
「…ま、帰りますか。
新作ゲームも買ったし、遊んだし」
「ここのカフェ寄ってから帰ろ」
おや、研磨からのお誘いは珍しい。
…アップルパイで有名なお店じゃん。
画面に表示された情報を見ていると、研磨に手を繋がれた。
「……頭撫でたり、手繋いだりするのは別に、いつでもやるよ。
だから、やって欲しかったら言って」
…………研磨がデレた…??
わかった瞬間、研磨に抱きついた。
「っ、ここ外っ、…!!」
「あー、マジで嬉しい!!よっし、カフェ行こ!!」
なんだかんだブツブツ言いながらも、顔は赤い研磨と共にカフェに行った。
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海石榴《ツバキ》(プロフ) - 今更感すごいですが、完結しましたね。お疲れ様でした！今日読んで今日ハマって今日読み終わりました！とても面白かったです！ (2019年12月23日 23時) (
レス) id: 906a0c9fbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スアール | 作成日時：2019年1月7日 11時
