弱者は弱者なりに努力してるんだよ (ページ3)

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2話ページ3

何故行きたくないかと言われれば、あそこは魔法が使える人しか居ない。つまり一般人より殺しの手段を持っている奴らの弱肉強食の世界に、人間種である言ったら雑魚が放り込まれるんだぞ！絶対死ぬ！！(確信)

別に能力が使えるからと言って理性が強いとかそんなことないし、何なら調べたら普通にうっかり殺しちった☆みたいなことが軽く書かれている程度。

まぁ、この世界生き物の命ってめちゃくちゃ軽いし、大量殺人が起きない限り学校側もどうでもいいのだろう。

後1週間もすれば、学園に到着しなければいけないので、最後の晩餐とでも言うように無意味にゴロゴロしている。

目を横に向ければ、小さなカバンが見える。

あれは私の無属性魔法の一つ、アイテムボックスを術式をいじって定着させたアイテムバックというもので、あんな小さな鞄に教科書や生活必需品。後殺されそうになったときの対抗手段用の武器なんかも入っている(学園は武器の持ち込み全然OK)

あの鞄を見るたびに、小さな弱い自分がこれから怒る苦難が大量にあることを予期しているようで体が少し震える。

人間族は体が脆い。魔力だって別に多くない。強いて言うなら他の種族より本能が抑えられて理性的でちょっと賢いくらいだ。

逆に魔力を持って生まれた私が結構特別で、どちらかと言うと人間族の中で私はラッキーな方らしい。

まぁ、虐待、いじめ、親が目の前で殺される。どこがラッキーなのか全く理解できないが。

『まぁ、少なくとも目立ったら終わりだよね…。』

これは学園に行くことが決まって考えたことなのだが…。

私は引き出しの中に入ったノートを取り出す。

そのノートには大きな文字で《絶対に目立たない学校生活！！》と書かれていた(認識阻害系の異能でワイズ以外にはこのノートは見えないようになってる)

そう、簡潔に言うと私は…。

『MOBになる！！』

陰キャでもない、かと言って友達も少ない、どこにでもいる一般的なMOBだ！

陰キャだと虐められるからやめといたほうがいい。

人間族と言うだけで見下されるからフードを被ってなんの種族かわからないようにしたり、一般生徒が知ってる学園の情報のみしか話さないように、テストの点数調整などなどいろんなことを書いた。

『絶対生きてやる！私は猫を膝に乗せて少し広めの一軒家で平穏なのんびり独身生活をして、寿命をまっとうするんだ！！』

えいえいおー！！といつもより大きい声を上げると、院長に怒られたのであった。