表には裏があるよねってはなし

15　放課後 ページ15

斎「本人がお願いしたから、しぶしぶ許しているのに！
　
　 それをあなたの意思で！茜様の事を蹴るなんて

　 僕は絶対に許しませんよっ！！！！」




いつもの公園で、この間きた男に殴る蹴るの暴行を

ひたすら受けている私。

これって、側から見たら警察に通報されるんじゃ？

この男は、茜の家の付き人みたいなものらしくて

凄く茜のことを溺愛している。

学校までは入ってこないものの、

今日何をしてどんなご飯を食べて誰と会話をしたのか

なぜかこの人には全部筒抜けらしい。

言わずもがな、私が今日茜にやったことは

全部知っているわけで、怒り狂ってるみたい。

もうなんか痛いのか痛く無いのかもわからないし

このままバイト行ったらみんなびっくりするだろうなとか

また弟から質問攻めにされて今度は逃げられないかなとか

そんなことを考えていた。





茜「斎、もういいよ。今日はおしまい〜」

斎「まだ僕は足りません！」

茜「これ以上やって明日学校来ない方が嫌だもん」

斎「それもそうですね、、、」





なんなの、この人たち。

頭おかしいって。

声に出すのを必死に堪えてせめてもの抵抗で睨みつける。





斎「なんですか、その目は。やっぱり続けますか？」

茜「斎、」





もう公園の出入り口の方に向かっていた茜が名前を呼び

男も去って行った。

私は起き上がり、制服についた砂を払った。

一旦家に帰ってシャワーを浴びてから

バイトに行った方が良さそうかな、、、。

本当は今すぐベッドで寝たいけど

お金を稼がなきゃだし、重い体を引きずって

家に帰ることにした。





ー別の日





廊下を歩いていたらいきなり肩を掴まれて

空き教室に入れられた。





「いった、、はぁ」





顔を見れば、翔太だった。






渡「おまえ、いつになったらやめんの？」

「なんのはなし？」

渡「茜のことに決まってるだろ、ふざけんな。」

「それは本人に聞いたら？」

渡「どういうことだよ」

「私は自分の意思ではやめないよ？」





ほんとに今はそっとしておいてほしい。

連日、あの男からの暴行は繰り返されていて

バイトも学校も休まずに行っているからか

さすがに体が耐え切れなくて熱が出た。

学校を休めばなんとかなるのかもだけど

茜には来いと言われているし無理だった。





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2022/11/27 2:27

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