幼馴染が好きすぎる！【黄】

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『るぅと？聞いてます？』



放課後の生徒会室、会議の時間。ぼんやりしながら聞いていたせいでAに注意されてしまった。



「ん？聞いてるよ。赤い羽募金の話でしょ？」



「せやで。ちゃんとAの話は聞いてるんやな」



生徒会役員でもないのに毎日生徒会室にいるジェルくんがニヤニヤして言った。



Aの話ってとこだけやたらと力を入れてやかましいです。



ま、確かにA以外の話なんか興味ないので聞きませんけど。



「生徒会じゃないくせにうっさいです。A、話続けて」



『本来は会長がするべき話なんですけどね！で、ここが…』



Aが話しているのは分かっているしちゃんと聞いているんだけどやっぱり意識がA自身にいってしまう。



Aの話4割、Aに夢中なのが6割くらいになってしまいます。




「Aちゃん、ここってこうじゃないの！？」



…は？ころちゃん、Aに話しかけないでくださいよ。迷惑です。



Aが取られちゃうかもしれないじゃないですか。許しませんよ？



「るぅとくん、落ち着いて？大丈夫だからね？」



「なーくーん…」



ころちゃんに対してガチで嫉妬しているのを察したらしいなーくんが声をかけてくれた。



本当優しい…ジェルくんと違って。



『ねえるぅと。絶対話聞いてないですよね？私が言ったこと全部言ってみてください』



「あ…」



どことなく黒い笑みを浮かべたAが圧をかけているのをみてやり過ぎたと自覚した。



…Aの話を聞いてなかったわけじゃなかったけど全部は言えないって！！



「大変申し訳ございませんでした。もう一度お願いしても良いでしょうか」



『無理です。後で誰かから聞いてください』



Aが真顔の時は本気って知ってるけど…さ。



「鬼…」



『なんか言いました？』



「…なんでもないです…」



Aは良いですけど、周りでニヤニヤしてるみんなは絶対に許しません。

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