化猫事変【呪術廻戦】

16話　両面宿儺 ページ18

二手に別れて廊下を走って進んでいく内に、滅茶苦茶に混ざった呪いの匂いがしてきた。


「きゃあああ！！」


女の子の悲鳴！

悲鳴が聞こえた場所へと向かうと、そこには女子生徒と男子生徒を取り込もうとしている呪いと呪いが混ざったおぞましい姿の呪霊を見つけた。


あの子を助けないと！

でも、どうやって･･･


考えてると、呪霊の一体が出てきて私に襲いかかってきた。



伏黒「小柱！」

A「！」



襲いかかってきた呪霊が突然現れた白い狼に倒される。

あの狼は伏黒君の式神？



伏黒「無事か！」

A「私は平気。それよりもあの人たちを！」



しかし、二人はもう半分まで取り込まれていた。


伏黒｢クソ、間に合わねぇ･･･！｣



もう間に合わない。


そう思った次の瞬間、窓ガラスを割って虎杖君が入ってきた。


えっ！？ここ4階だよ！？



その勢いのまま呪霊を殴り、呪霊から二人を引き離した。



虎杖「これが呪い･･･思っていたのと何か違うな」



二人の生徒が引き離された瞬間、呪霊に伏黒君の狼が飛び掛かり、呪霊に食らいつきバクバクと食べた。


伏黒「何で来たといいたいところだが･･･よくやった」

虎杖「何で偉そうなの？因みにあっちで呪いをバクバク食ってんのは？」



伏黒「俺の式神だ。見えてんだな。呪いってのは普通見えねぇんだよ。死に際とかこういう特殊な場では別だがな」

虎杖「あー確かに、俺今まで幽霊とか見たとこないし」


A「怖くないの？」



ふとした疑問に、虎杖君に問いかけた。



虎杖「いやまあ怖かったんだけどさ･･･知ってた？人ってマジで死ぬんだよ。だったらせめて自分が知ってる人位は正しく死んでほしいって思うんだ。まぁ、自分でも正しい死に方とかよくわからんけどさ」


伏黒「･･･いや」

A「･･･」



虎杖君の言葉に、ふと呪霊に食べられた同級生だった美優ちゃんと殺した両親の事を思い出した。

そして"猫"の事も。



A「正しい死･･･ね」



伏黒「おい虎杖。小柱を不安にさせるような事を言うな」

虎杖「あっ、悪い」


A「ううん、大丈夫」




私は、正しく死ねるのかな？

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