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ブチッ！
マトイ「･･･えっ？」
サンズの手を握った瞬間、私の手の甲から鋭く尖った金属が飛び出てきた。
手の甲から血が滴り落ち、雪なのか塵なのか分からない物を赤く塗らしていく。
あ、熱い･･･痛い･･･！
次の瞬間、グサグサと私の体に無数の骨が突き刺さり、私の体は雪の上に倒れた。
そんな私を赤い瞳で見下ろすマーダーサンズ。
マトイ「･･･な･･･んで･･･？」
マーダー「Hah･･･HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA！！」
突然、壊れた様に彼は笑い出した。
マーダー「なんでって、人間のせいなんだよ全部。俺は悪くない･･･これは全て人間のせいだ。他の連中が死んだのも、弟が死んだのも、全部･･･人間のせいだ」
ブツブツとそう呟く彼は、とても正気には見えなかった。
マーダー「なぁ、お前さんには分かるか？何度も仲間が殺される苦しみを･･･弟が目の前で殺される苦しみを。分からねぇよなァ。この手で、弟を殺した時の苦しみも･･･分かる訳ねぇよなァ･･･！」
マトイ「っ･･･」
顔に手を当て笑いながら血の涙を流す彼は、とても哀れに見えた。
って、ちょっと待って？弟を殺した？
マトイ「殺した･･･って･･･？」
マーダー「あぁ、この世界のモンスター全員、EXPにしちまった。人間を殺す為にな。
俺みたいな平ボーンなスケルトンは、そのままの力じゃ人間を完全に殺せないんでな」
マトイ「･･･」
彼の首に巻かれた赤いマフラーを見て私は理解した。
なるほど、だんだん分かってきた。
この世界はGルートを繰り返し続け、どういうわけかサンズはこの世界がループしている事に気が付いて･･･いや、そのループする前の全ての記憶が戻ったのか。
･･･そりゃ、気も狂うよね。
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作者名：meniichan | 作成日時：2022年8月27日 0時
