【文スト】生徒会が忙しくても、恋する暇くらい欲しくないですか？【学パロ】 (ページ3)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:736 hit

生徒会一日目*勧誘。（島崎）ページ3

今日は平凡な一日だった。

そう云うに事足りる、平凡な学園生活を私は送っていた。中学生以前の記憶が全くない私にとって、波風を立てない生活がすべてだった。

「おい、まだ昼休みだろ？何考えてんだよあんたは」

こんな風に私を焚き付けるのは、私自身の異能。

本人が自らを「ふじむら」しかも平仮名でそう名乗ったので、彼は「ふじむら」なのであるが、全く以ていけ好かない。私は嫌いだ。

それに、顔が整っていることも気に食わない。平凡を絵に描いたような私の隣に居ないでほしいのだが。

「…また、私の心、読んだの？」

「悪いか？俺はあんたの異能だよ」

「…」

異能生命体、しかも私と同い年の容姿なお陰で、私と同じ、学園の生徒として扱われている彼。私としては、付き纏う彼は「島崎はぼっちじゃない」と思われるに最適なのだが、

確かに記憶が無い私が友達作りが得意な訳無かろう。

入学してからずっと、親しい友達と云うものは居なかった。ただし、私はふじむらを異能だとは明かしてないので

「雨李ちゃん、ふじむらくんって彼女居るの？それとも雨李ちゃんがそれ？」

「ねぇねぇ、彼とはどんな関係なの？」

「ふじむらくんと親しいって、羨ましい～」

という女子がちらほら集まってくるのだが。

いや、別にふじむらじゃなくていいじゃん？「武装生徒会」にはそんな生徒がたくさん居るって聞いたし、最近来たっていう赭色の髪の転校生(ヤンキーみたいらしい)だって綺麗な顔してるって噂だし。

まぁ、私には縁遠い話だと思うんだけどね。

その度に私は、

「私はあいつとなんか付き合ってないよ」だとか、

「ふじむらなんかよりほらあの…太宰先輩？だっけ？の方が格好いいでしょ」だとかで

上手く(？)あしらっている。

さて、私がふじむらと談笑(じゃないけど)していたときだった。

私が遂に平凡な日常を捨てる時が来たようで、

「島崎雨李！貴女を武装生徒会にスカウトする！！」

私の名前が呼ばれた。誰だか判らないひとに。

さようなら私の日常…

「楽しそうだな雨李、良かったじゃないか」

「黙っててふじむら…最悪」

行くけどさ。