考える話 ページ20
俺はAの手を絡めとるとAを触ろうとした兵士に見せつけるように絡めとった手を胸の高さ位まで上げる。
"俺のものなんで"
"っえ?ちょっ!?"
スタスタと男からいち速く遠ざけたくて早足で歩いていった。メイド達が状況を察したらしく"キャー!素敵だわ!良いなぁあんなこと言われてみたい、羨ましいわ!"とか"あのお二人ホントお似合いよねぇ..."とかオビ様も可愛らしいところがあるのですね"とか色々聞こえるが今はそれどころじゃない。早くこの腹の虫をどうにかしなければとAの手を引きながら考えていた。
*
手を引かれながら連れてこられたのはAの部屋。バタンッと激しく扉を閉めたオビの表情は窺えないが、不機嫌だと言うことは分かった。部屋に入ると手を放され(名前はその場に立ちすくむ。オビの後ろ姿を見ながら口を開いた。
"ねえ、何か気にくわなかったの?私何かしたかな"
しばしの沈黙の後、オビが答えた。
"ねえ、メイドさん。アンタって俺専属なんだよね"
"まあ、一日限りだけど..."
"ふーん、じゃあ俺がご主人様か...。そうだなぁ、悪いメイドにはお仕置きしないとね"
そう言ってどこか満足げな笑顔を浮かべながらズンズンとAの前に来たオビ。そのまま手首を掴まれるとベッドへと移動し、ドンッと背中を押されるとバランスを崩してベッドへと倒れこんだ。直ぐ様起き上がりながら後ろに居るオビに靴のまま蹴りを入れようとしたが、簡単に足首を掴まれてしまった。
"へえ...主に反発?アンタも知ってるでしょ、依頼主に反発したらどうなるか..."
"あー...ハハッ、足が滑ったのかな..."
見苦しい嘘だ。オビもその発想は無かったのか鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした後ブハッと吹き出し笑っている。
"ハハハッ!良いよ、それじゃあこの体に教えてあげよう、どうなるか"
優しく言いながら目元に溜まった涙を親指で拭いオビはAに覆い被さる。うつ伏せの状態ではどうやってもAの歩が悪く直ぐに動く手段は無くされた。優しい手つきで背中に手を置かれ、そこにあるメイド服のホックとジッパーを腰まで下ろされる。うつ伏せのままでは脱がせない事に気づいたオビはグイッとAの腕を引くとブラウスのボタンを三つ程開けてまたうつ伏せにさせた。
"なにしてんの!ちょっ...待って...!"
うなじに吸い付いたオビにAは全身の力が抜けた。
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作者名：現在進行形 | 作成日時：2017年7月17日 23時
