臆病な俺は手に入れたい。【東海オンエア】 (ページ17)

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何か言いたそうなA。

早く言ってくれんと、

自販機まで行った2人が帰ってくるかもしれん…

としみつ「何？」

焦りからか声が少し大きくなって、

意図せずAをひるませてしまった。

ビクッとしたAは、小動物のようだ。

としみつ「あ、ごめん、ゆっくりでいいから…言いたいこと言えばいいよ、」

A「今日、きたくなかったんです…ここに。」

一言一言紡ぐように話すか細い声のAは、

震えとるような、気がした。

としみつ「何で？」

A「だってりょうくんが」

としみつ「りょう？」

A「「お見舞い行ったらとしみつに告白されると思うよ」ってからかってくるから…」

あいつ。

まじ邪魔しやがる。

病人相手に本気って、イタリア人はスポーツマンシップ知らんのか？

ってか、まだ告白とかそんな段階に至ってもねえわ！！

としみつ「…それ真に受けとんの？A」

A「はい…だから気まずくなりたくなくて」

え？

気まずくなる前提？

としみつ「えっ…え？気まずくって？」

A「えっ、えっ？だって振ったら気まずくなりますよね、え？」

悪気とか、そういうの一切無しで、

超絶純粋なAの言葉が、脳に響く。

どうやらAの中では俺を振るストーリーまでできてたらしい。

ああ、すげえ。

すげえ、悪化しそうだわ。