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足取りが重い。


だけど、気持ちとは裏腹に体が回復した俺は、


またこうして撮影に行く。


だって、これが仕事だから。


Aには会いたくないけどな。


ずっと、ずっと好きだったんだから、


今更諦めるとか無理だ。


いきなり好きじゃなくなるなんて、


無理だ。







てつや「おお!」


としみつ「おーてつや」


しばゆー「としみつ〜〜〜!おかえり〜」


としみつ「ただいまー」


ゆめまる「もう大丈夫?」


としみつ「うん。問題ない」


虫眼鏡「しばらくはそんな無茶できないでしょ?」


としみつ「んー、まあ。安静に、とは言われとるけど」


りょう「退院おめでとう、としみつ」





りょうを責めるのは違うかもしれん。


だけど、やっぱり。





としみつ「…りょう、ちょっといい?」


怪訝そうなてつや達を横目に俺らは廊下に出た。









りょう「どうしたのとしみつ」


としみつ「…いや、なんかさ、Aに余計な事言ったかなって」


りょう「え?…ああ、あれ?え、本気にしてたの?A。」


としみつ「や、本気っていうか…まあ、うん。」


りょうはハハって笑った。


りょう「えーあれ本気にするんだ。可愛いなあA。」


絶対、


絶対ちょっとした冗談も本気にするタイプって分かっとって言ったはず。


なのにこうやってこいつはスルリと自分が悪くない方向へ逃げていく。


ずるいわ、本当。

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作者名:するめ長官 | 作成日時:2019年7月7日 16時

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