No.50 ページ3
段々と日が落ち、部屋がオレンジ色に染まる。
その頃に薫の勉強が終わり、伸びをする。
横の尊を見ると、もう今日の分の勉強を終わらせて寝ている。
薫の勉強が終わるのを待ってくれたのだろう。
『………』
本当に……優しいなぁ…
じーっと尊を見つめていると体が小さく左右に揺らぎ始め、そっと薫の肩に尊の頭が乗った。
『っ……？！？！』
突然の事で薫の体が強張り、動けなくなる。
顔も真っ赤になり、尊の方を向けずにいた。
でも、あの時と同じ匂いはした。
優しい匂い。
それをすんっと嗅ぐと体の緊張がほぐれていった。
そして、無性に尊の頭を撫でたくなった。
きっといつもと違って、こんな無防備になることがないからだろう。
……可愛い
ゆっくりと尊の頭に手を伸ばす。
いつもなら途中で手を掴まれて終わってしまうが、今日はどうだろうか。
「……ん」
少し身じろぎはしたが、尊の頭を撫でることはできた。
や…柔らかい
撫で心地が良く、数分間、尊の頭を撫で続けた。
その時、何度か尊の吐息が首筋に当り、変な声が出そうになった。
しばらくして、尊がようやく起きた。
「ん…終わったか」
『うん…今日の分は…』
「……ああ、悪かったな…肩」
『いえ、別に…』
「じゃあ…帰るか…」
『はい』
電気を消して、鍵の施錠をしっかり確認して薫と尊はバーを出た。
「お前…飯食ってるか？」
『え…食べてますよ……ちゃんと…』
「……はぁ…」
そっぽ向いた薫に尊はため息を吐き、薫の頭をクシャクシャと掻き乱した。
『わわっ…』
「ふっ……いくぞ」
『あ、…はい！』
尊の隣を歩くようになってから大分経った。
最初の頃は尊の後ろを歩いてばかりだったのに…と懐かしく感じながら、尊と薫は帰った。
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ミリア - 続き楽しみです！。尊がカッコ良かったです。これからも応援してます。頑張ってくださいね！。 (2017年7月4日 16時) (
レス) id: e3c7f73b1f (このIDを非表示/違反報告)
凪花(プロフ) - 続きがとても気になります！更新頑張って下さい！ (2017年3月4日 20時) (レス) id: 254f4e5b63 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 是非に尊さんに編み物を(笑)見てみたい。 (2017年1月30日 23時) (レス) id: f0199973b0 (このIDを非表示/違反報告)
紫音 - 続き楽しみです(。・ω・。) 応援してます！ 尊さんかっこいいですね(//∇//) (2016年8月17日 23時) (レス) id: cc3993d316 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルコバレーノ | 作成日時：2016年4月30日 0時
