平和96 ページ5
「……え？」
俺の手をフランからパシッと奪い取り、俺の体を引き寄せるそいつ。
「っ、あ」
「元気そうで何よりです、A」
「む、くろ」
10年後の骸がそこにいた。
俺の腰に手を回している。
ここから思い出す記憶は一つだけ。
「……おい、なんだこれは嫌がらせかっ」
そう行った瞬間、俺の体が骸から離れる。
「ちょっと、何してるの」
「おやおや、余裕がなさそうな顔をなさって、どうしました？」
「触らないで」
「別に僕は貴方と違って、やらしい手で触っていたわけではありませんよ」
二人の間に火花が散る。
「お、おい。喧嘩してる場合かよ」
「君も君だよ。何勝手に触れられてるの」
「えー、俺が怒られんの？」
「相変わらず理不尽ですね。Aには何の過失もないと言うのに。今のはAを守れなかった貴方の責任でしょう」
「君がAにちょっかい出さなければいい話でしょ」
「僕はAの親友ですよ？貴方は彼の交友関係まで束縛すると言うのですか？」
なんか、話の方向が変なところに行っている。
「A、やっぱりこの男はやめたほうがいい。しまいには監 禁されますよ」
「するわけないでしょ」
「ちょ、その話はもういいから。そうじゃなくて今は」
「わかっていますよ。あのことですね」
視線を向けると、戦っている奴らが目に入った。
「貴方は十年前も変わらず、優しい」
「……俺は優しくないよ、知ってるだろ」
「平和主義なだけと言いたいのですよね。知っていますよ」
イライラしている恭弥を放って、骸は話す。
「10秒だけ、時間をもらいます。おチビは彼らはこのことを伝えに行きなさい」
「げっ、またパシリかよー」
「いいからとっとと行きなさい」
取り敢えず、骸とフランっていう子の関係性はつかめた。
「大丈夫ですよ、A。これが終われば、過去へ帰れますから」
そう言って微笑む骸は、十年前と何も変わっていなかった。
「……A」
「ん？」
「何度も言うようだけど、帰ったら覚えてて」
「っ……これは、俺悪くないと思うんだけどな」
「知らない」
これは、過去に帰りたいような、帰りたくないような変な気分だ。
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スラズ(プロフ) - 琉夏さん» こちらこそ、有難うございました。 (2018年5月4日 8時) (
レス) id: 149401bbe4 (このIDを非表示/違反報告)
琉夏(プロフ) - コメント遅くなってしまいすみません。リクエストを書いていただき、ありがとうございました！とても良かったです！！ (2018年5月2日 19時) (レス) id: ef575bdd2b (このIDを非表示/違反報告)
スラズ(プロフ) - 水愛さん» ご返信遅くなり申し訳ございません。ご期待に添えたようで良かったです！雲雀さん、かっこいいですよね。 (2018年4月30日 0時) (レス) id: 149401bbe4 (このIDを非表示/違反報告)
水愛(プロフ) - キャーーー！！リクエスト、書いてくださってありがとうございました！！もう本当好き、めっちゃキュンときました。雲雀さん最高です。 (2018年4月25日 21時) (レス) id: b9ec477e49 (このIDを非表示/違反報告)
スラズ(プロフ) - 琉夏さん» 有難うございます！面白く読んでいただけたのなら、何よりです！番外編楽しんでいただけるように頑張りますね。リクエスト有難うございます。書かせていただきますね！ (2018年4月21日 21時) (レス) id: 149401bbe4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スラズ
| 作成日時：2018年3月14日 0時
