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間に合ったホワイトデー ページ3

「……これは?」

「見ての通り」




3月14日に並盛中に呼び出された俺は、恭弥のいる応接室に来ていた。




「……お返しってことでいいのか?」

「一応、貰ったからね」

「お前、まだ根に持ってんのかよ」




バレンタインデー、俺はすっかり忘れていて恭弥に渡したのは15日だった。


まだ彼はそれを引きずる。




「別に。いいから、早く開けなよ」

「あ、うん」




俺は小さな箱を包んでいる包装紙を丁寧にとる。




「破らないだろうな、とは思ったけど、ここまで丁寧に開けるなんて」

「人からの贈り物、そんな雑に扱うわけないだろ?」




開けると、黒の箱が目に入った。


俺は、手を添えて蓋を取る。




「!……これ」




中には、シンプルなネックレスが1つ、キラキラと輝いていた。




「似合うと思って」

「いや、これ……ブランドもの?」

「さぁ、そういうのはよくわからないけど、それなりのものだと思うよ。値段は意外と良かったから」

「……俺、あんな簡単なトリュフとか」

「僕は気にしてない。美味しかったし」




たったあれだけのものにこんなお返し……。


罪悪感でいっぱいだ。




「……あの、ごめん」

「なんで謝るの?」

「いや、だって……」

「言葉が違うでしょ?」

「!……うん、有難う」




そう言うと、恭弥はフッと笑った。


とても優しい顔をした。


俺の胸の中に、愛おしいと言う感情が湧き上がって来る。


俺はそれを抑えられず、恭弥の頰にスッと手を伸ばしてそのまま顔をしっかりと固定して口付けた。




「ん……」




恭弥の驚いた顔が目に入った。


可愛い。




「有難う。大好きだ」




来年からは、もっと色々考えよう。


恭弥の思い出になるような、そんな贈り物をしよう。









.









恋人にネックレスを送る意味
・独占、また束縛の象徴。

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スラズ(プロフ) - 琉夏さん» こちらこそ、有難うございました。 (2018年5月4日 8時) (レス) id: 149401bbe4 (このIDを非表示/違反報告)
琉夏(プロフ) - コメント遅くなってしまいすみません。リクエストを書いていただき、ありがとうございました!とても良かったです!! (2018年5月2日 19時) (レス) id: ef575bdd2b (このIDを非表示/違反報告)
スラズ(プロフ) - 水愛さん» ご返信遅くなり申し訳ございません。ご期待に添えたようで良かったです!雲雀さん、かっこいいですよね。 (2018年4月30日 0時) (レス) id: 149401bbe4 (このIDを非表示/違反報告)
水愛(プロフ) - キャーーー!!リクエスト、書いてくださってありがとうございました!!もう本当好き、めっちゃキュンときました。雲雀さん最高です。 (2018年4月25日 21時) (レス) id: b9ec477e49 (このIDを非表示/違反報告)
スラズ(プロフ) - 琉夏さん» 有難うございます!面白く読んでいただけたのなら、何よりです!番外編楽しんでいただけるように頑張りますね。リクエスト有難うございます。書かせていただきますね! (2018年4月21日 21時) (レス) id: 149401bbe4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スラズ | 作成日時:2018年3月14日 0時

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