ごじゅうご!!! ページ27
A目線
「というか、本当はハイカラシティで降りなくてもよかったんだよね?この後も電車で行くんでしょ?」
と話すヒュウハに、
「うん、田舎なものだから飛行機なんてないしね……でも、皆には会いたかったから。」
と笑って返すガトラ。
前の険悪な感じが全くない。
本当、行っちゃう前に解決してよかった。
そしてガトラは、1人ずつ感謝を伝えた。
「えっと……はるちゃん。少ししか教えられなかったけど、周りがそんな強者ばかりじゃ心配もいらないね。今までありがとう。」
「こちらこそ……ありがとうございました!」
「りゅーと、フウラ。お前らのこと、ずっと誤解しててごめん。少ししか話せなかったけど、一緒の別れじゃないから。またな!」
「誤解してたのはこっちもだからな……ごめん。これからも頑張ってな!」
「僕も……応援してるよ!」
「ヒュウハ。お前も本当ごめん、ずっと辛い思いをさせてた。でも、最後にはしっかり話ができてよかったよ。……ありがとう。」
「いや、最後なんだから謝らないで。向こうでも頑張れよ!!」
そうして、ガトラは最後に私の方を向いた。
「……A。ずっと辛かったよね、でも、全部話してくれてありがとう。凄い嬉しかった。」
とガトラは言い、ニコッと笑う。
そして、深呼吸をしたあとに 私にこう言った。
「いつか、必ず迎えに行くから、その時まで待っててね?」
いつもと変わらない、少し意地悪な笑顔。
「……うん!」
私は少し恥ずかしかったけど、嬉しい気持ちが上回って、そんな事なんて考えていられなかった。
ガトラの言う『その時』がいつなのかは わからないけど、絶対にまた会える。
だから、寂しくなんてないよ。
私の周りにはこんなにも頼りになる皆がいるし、ね。
私こそ、ここで頑張らなくちゃ。
『その時までに、ガトラに似合う 素敵なガールになっていますように』
……なんて願いは、都会の狭い青空に吸い込まれていって。
誰にも言えないなぁ、なんてね。
_____やがて、シオカラ節をリメイクした発車ベルが鳴る。
いざとなると、やっぱり寂しくて。
でも、最後に涙なんて見せられないから。
満面の笑みで、ガトラに手を振るんだ。
「またね!!」
そう、これは『お別れ』じゃないから_____。
− おわり −
ちょっとしたその後! (2016 10/29追加)→←ごじゅうよん!
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水月 春樹 - スプラさん» 機種違うのでIDも違いますが、、 嬉しいお言葉ありがとうございます!! (2019年9月20日 20時) (レス) id: 6193cb0133 (このIDを非表示/違反報告)
スプラ - 凄いとしか言わざるをえない (2018年5月28日 23時) (レス) id: 6ff26d0fc7 (このIDを非表示/違反報告)
水月 春樹 - TKG LOVEさん» コメントありがとうございます! 名前を自由に変えられる占ツクの機能を活かせるので良いかもしれません(´∀`*) 参考にさせて頂きます! (2016年5月20日 22時) (レス) id: 6631328efe (このIDを非表示/違反報告)
TKG LOVE(プロフ) - 人間界の女の子が イカ世界に行って、 イカ世界で 強くなるって感じがいいです! (2016年5月20日 20時) (レス) id: a580ce03e9 (このIDを非表示/違反報告)
水月 春樹 - ミシェアさん» コメントありがとうございます! 参考にさせて頂きます(^^* (2016年5月16日 22時) (レス) id: 6631328efe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水月 春樹 | 作成日時:2016年3月18日 13時