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「玉森・・・もうやめろよ…誰かを傷つけるの、そんなの一番玉森が辛いでしょ!?」
藤ヶ谷と北山が愛し合ってる頃、玉森に頼まれて無理やりセッティングした飲み会の途中で二階堂は玉森を連れ出し、外に出ていた。
「オレは大丈夫だって、相手だってオレとそーなるの望んでる訳だし。問題ないっしょ?」
「でも…!」
二階堂はセッティングする度、次こそは玉森を元に戻してくれる出逢いがあるのではないかと期待していた。だけど、毎回崩される望み。
飲み会中にも関わらず、玉森は女の子と外へと消えていくのは当たり前で、最近はもっと酷くなりトイレに連れ込みヤっている様だった。まぁ合意な訳だから決して無理矢理ではないけれど。
「…もう、セッティングしないから、」
そんな玉森を二階堂は見ていられなくて、泣きそうになる。
「わかった。自分で見つけるからいいわ、ごめんな、二階堂」
二階堂は胸が痛かった、痛くて痛くて、どうすればいいかわからなくなる。
「そんな顔、しないで。俺は玉森の味方だから」
「ありがと、」
「戻ろっか。」
二階堂が玉森の背中に腕を回し、歩くように促すと急に玉森はその場に崩れるかのようにしゃがみこんだ。
「・・気持ちよくねぇんだ」
「…玉森?」
しゃがみこむ玉森から聞こえる、嗚咽と声。
「誰を抱いても・・・気持ちよくねぇんだ、あいつの時はあんなに満たされたのに」
「たまもり…」
「抱くたびにこの子なら気持ちよくなれるかなって思えるのに、やっぱりダメで、ムカついて傷つけたくなって」
どんな相手と身体を重ねても、その相手は段々と北山に見えてきて。その声も身体も北山が重なって。
こうするとミツは悦んだとかミツは感じるとか、そればかりが頭の中を支配する。
「お、れ…あいつ…ミツじゃないとダメなんだ」
神様、どうして人は人を裏切るのだろう。
ミツはこんなにも愛されているのに、どうして裏切ることが出来たのだろう。
目の前の玉森は泣いていて、涙なんてそんなに見せる奴じゃないのに崩れていて。 二階堂はそう心で叫んでいた。玉森は他でもない北山を必要している、と。
「玉森。大丈夫。俺がなんとかするから」
二階堂は何か決心するように、そう呟いたが玉森の耳には届かなかった。
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もも(プロフ) - スケベ面さん» スケベ面さん はじめまして!お話読んでくださりありがとうございます!中編が見えないのですね<(_ _)>すみません、フラグを立てていますので年齢の関係かと思われます。大変大変申し訳ございません(><) (2018年7月11日 6時) (レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
スケベ面(プロフ) - 前編を読ませていただきましたっ切なくて続きが見たいのですが作者様の全作品を見させていただいたのですが前編後編しかありません(><) (2018年7月10日 8時) (レス) id: 909d98024f (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - ふじみつさん» ふじみつさん 終わってしまいました(´・・`)本当にご覧頂きありがとうございます!ハラハラさせてすみません<(_ _)>疲れますよね!笑 こちらこそ幸せを感じて頂けて光栄です。本当にありがとうございました! (2018年6月3日 1時) (レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
ふじみつ(プロフ) - あ〜〜終わってしまいました。ずっと切なくてハラハラして。。藤北玉の3人の純情が苦しくて幸せを祈りながら読んでおりました。2人が幸せになれて本当に良かったです!こちらまで幸せになれました。ありがとうございました。次のお話しも楽しみにしております! (2018年6月2日 23時) (レス) id: c46653f4f4 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - ぶぃ〜さん» ぶぃ〜さん 久しぶりにリアルな二人をご覧頂いたんですね!恐縮です。ありがとうございます!お話に入り込んで頂けたなんて嬉しいです(/ω\)本当にこちらこそありがとうございました! (2018年6月2日 20時) (レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もも | 作成日時:2018年5月27日 14時