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その頃早めに来ていた藤ヶ谷は控え室で雑誌を読んでいた。
「おはよー」
すると次に二階堂が眠そうな目で入ってきた。
二階堂を見て、二人きりのチャンスだと思った藤ヶ谷は雑誌を閉じる。
ただ、異常なくらい心臓は早くて、しかし異常なくらい頭の中は冷静だった。
なんと言っても二階堂は理解してくれないだろう、藤ヶ谷のことを責め立てるだろう。
むしろ藤ヶ谷はそれを望んでいた。
全部自分のせいなのだから、北山ではなく藤ヶ谷自身が制裁を受けるべきなのだ。
北山さえいてくれればどんな試練さえも受け入れることが出来る。
「たか「はよー」」
高嗣、と藤ヶ谷が二階堂に歩み寄った瞬間、控え室のドアが開くのと同時に声が聞こえたため藤ヶ谷の声はかき消された。
そして、その声とほぼ同時に…
「おはよ」
か弱い小さな声が耳に入る。
(宏光…?)
偶然に決まってる。
二人が一緒に入って来たのは。ちょうどそこできっと会ったのだ。
藤ヶ谷はそう自分に言い聞かせると同時に北山のことが心配になった。玉森に何か酷いことでも言われていないだろうか、と。
「、ミツと玉森…一緒に来たの?」
(ニカ、そんな訳ないだろ、なんでそんなこと…)
と藤ヶ谷が思いながら二階堂を見る。
「一緒に来たよ。オレがミツを迎えに行って。な?」
「…あ、おう」
(…宏光?どういう…)
藤ヶ谷は状況が読めず、目を丸くして北山を見る。しかし北山は一向に藤ヶ谷と目を合わそうとしない。
「えっえっ!?何いったい、元サヤ!?えっ?」
昨日の今日で状況が変わっていることに二階堂が順応出来ないでいると、玉森が北山の手をとり握った。
「ミツは寂しかっただけだから。もう寂しくさせないから、オレがそばにいる。ずっとそばにいればミツはまたオレを好きになってくれる。今は心が揺れてただけだから」
浮気は浮気でしかない。
玉森は北山が他の人に本気だと、どうしても認めることが出来ず自分にそう言い聞かせ防御をしていた。
北山が他の人に本気だと言うことを受け入れなかった。
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もも(プロフ) - スケベ面さん» スケベ面さん はじめまして!お話読んでくださりありがとうございます!中編が見えないのですね<(_ _)>すみません、フラグを立てていますので年齢の関係かと思われます。大変大変申し訳ございません(><) (2018年7月11日 6時) (レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
スケベ面(プロフ) - 前編を読ませていただきましたっ切なくて続きが見たいのですが作者様の全作品を見させていただいたのですが前編後編しかありません(><) (2018年7月10日 8時) (レス) id: 909d98024f (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - ふじみつさん» ふじみつさん 終わってしまいました(´・・`)本当にご覧頂きありがとうございます!ハラハラさせてすみません<(_ _)>疲れますよね!笑 こちらこそ幸せを感じて頂けて光栄です。本当にありがとうございました! (2018年6月3日 1時) (レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
ふじみつ(プロフ) - あ〜〜終わってしまいました。ずっと切なくてハラハラして。。藤北玉の3人の純情が苦しくて幸せを祈りながら読んでおりました。2人が幸せになれて本当に良かったです!こちらまで幸せになれました。ありがとうございました。次のお話しも楽しみにしております! (2018年6月2日 23時) (レス) id: c46653f4f4 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - ぶぃ〜さん» ぶぃ〜さん 久しぶりにリアルな二人をご覧頂いたんですね!恐縮です。ありがとうございます!お話に入り込んで頂けたなんて嬉しいです(/ω\)本当にこちらこそありがとうございました! (2018年6月2日 20時) (レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もも | 作成日時:2018年5月27日 14時