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「お邪魔しまーす」
二階堂は北山の後に続き部屋に入ると、以前、入った時と全然変わっていなかったことに気付いた。
少なからず、別れた後、部屋の模様替えをするだろう。模様替えまではしなくても元恋人の私物や思い出など封印するだろう。少なくとも二階堂はそう思っていた。
なのに、この部屋ときたら、なんだろう。玉森との思い出が溢れかえっている。二人の写真をはじめよく玉森が読んでいた雑誌などもきちんと置かれていた。まるで、まだ玉森と付き合っているみたいな部屋。二階堂は想像もしていなかった。
「飲み物、なくて。水でいい？」
「あ、ありがとう」
呆然としていた二階堂に北山は声をかけると、浄水器の水をコップに注いだ。
「ミツ、玉森と別れたこと後悔してる？」
この部屋を見て、二階堂は自然とそう口にした。
北山はその言葉を聞きハッとしながらも、首を横に振った。
「…後悔してないよ」
だけどこの部屋で言っても、なんの信憑性もなかった。
「嘘でしょ！こんなにもまだ玉森で溢れてるじゃん!」
二階堂はテーブルに置いてあった雑誌を手にとり北山に見せる。
「・・・・・・」
なんて言えばいいか分からず、北山は声が出なかった。
「ずっと一緒にいたんだもんね!気の迷いなんて誰にでもあるよ。一緒に玉森に謝ってあげるからさ!ミツには玉森だけなんだよ!」
次から次へと二階堂の口から玉森の名前が溢れ出す。
「ニカ、気の迷いなんかじゃないよ、玉森のところには戻れない」
「なんで？こんなにも玉森でいっぱいじゃん!玉森だってミツが好きなんだから!だから許してくれるよ!ね？」
「・・・・」
多分、今から言うことは絶対に言ってはいけないこと。
「…二階堂、この部屋に玉森がいっぱいなのは、俺がこの部屋に帰ってないからだよ」
わざわざ言わなくてもいいこと。
「は…？」
「俺、今、好きな人のところで一緒に住んでんの」
だけど、こう言ったら分かるだろ？
本気なこと。気の迷いなんかじゃないこと。
「なに…それ…最低」
うん、知ってる。本当に自分でも最低だと思ってる。
「ミツは何にも玉森のこと考えてない!最低最低最低!」
「二階堂、ごめん」
二階堂に泣かれてもこの事実だけは変えられなかった。
「玉森、今本当に崩れてる。ミツが好きだってミツじゃなきゃダメだってもがいてる！」
「え…、」
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もも(プロフ) - スケベ面さん» スケベ面さん はじめまして！お話読んでくださりありがとうございます！中編が見えないのですね<(_ _)>すみません、フラグを立てていますので年齢の関係かと思われます。大変大変申し訳ございません(＞＜) (2018年7月11日 6時) (
レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
スケベ面(プロフ) - 前編を読ませていただきましたっ切なくて続きが見たいのですが作者様の全作品を見させていただいたのですが前編後編しかありません(><) (2018年7月10日 8時) (レス) id: 909d98024f (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - ふじみつさん» ふじみつさん 終わってしまいました(´･･`)本当にご覧頂きありがとうございます！ハラハラさせてすみません<(_ _)>疲れますよね！笑 こちらこそ幸せを感じて頂けて光栄です。本当にありがとうございました！ (2018年6月3日 1時) (レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
ふじみつ(プロフ) - あ〜〜終わってしまいました。ずっと切なくてハラハラして。。藤北玉の3人の純情が苦しくて幸せを祈りながら読んでおりました。2人が幸せになれて本当に良かったです！こちらまで幸せになれました。ありがとうございました。次のお話しも楽しみにしております！ (2018年6月2日 23時) (レス) id: c46653f4f4 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - ぶぃ〜さん» ぶぃ〜さん 久しぶりにリアルな二人をご覧頂いたんですね！恐縮です。ありがとうございます！お話に入り込んで頂けたなんて嬉しいです(/ω＼)本当にこちらこそありがとうございました！ (2018年6月2日 20時) (レス) id: 5b51068866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もも
| 作成日時：2018年5月27日 14時
