【HQ!!】オトコノコ 〜男を舐めてると痛い目みますよ？〜

ＨＡＰＰＹＢＩＲＴＨＤＡＹ　☆　堅治 ページ22

今日は幼馴染、堅治の誕生日。
誕生日って普通、サプライズとかでしょ？
だけど私たちは少し違って、


「堅治おめでとう、今年の誕生日プレゼント何がいい？」


単刀直入に本人の欲しいものを当日聞いて、時間がある日に一緒に買いに行くというものだった。
毎年のことで大体バレー関係のものなんだろうなって思っていると…


「まだ決めてないんだよなぁ。だから今日の帰り待ってろよ？帰りまでに決める」

「わかったー。毎年のことだけど、高額なのはなしね」

「了解」


そう言ってお互いの教室に入る。
席に着くと仲のいい友達が駆け寄ってきた。


「A！今日って二口君の誕生日でしょ？」

「何あげるの？」

「まだ決めてないんだって」

「あ、そっかー。Aたち、ちょっと変わったプレゼントの仕方だったね」

「いい加減二口君も言えばいいっんぐ！？」

「言っちゃダメでしょ！」

「何が？」

「「なんでもない…汗」」


コントでもしてるのかって…。
二人は顔を見合わせてホッとしていた。
だから何なのよ…？
意味が分からないままＨＲが始まった。


放課後

バスケ部のマネージャーの私は制服を入れた鞄を持って体育館に向かった。
バレー部は隣の体育館で練習中。
同じ時間に終わることもあればどちらかが早く終わるのがいつものこと。
お互い恋愛には恵まれないようで小・中・高とずっと一緒に帰っている。
今日もきついメニューをこなす部員に声をかけて励ます。


「ラスト１セット！頑張れー！」

「「「「「うっす！！！」」」」」


まだ入りたての１年にはこのメニューは少しきつすぎたみたいだった。


「キャプテン」

「なんだ？」

「このメニュー、１年生にはまだ早いでしょうか？頑張らせますか？」

「そうだな…ミーティングの様子を見て次からのことを考えるか。今日も的確な指示ありがとうな」


引退が近づいてる３年生の先輩たち。
最後の大会まではあと２か月。
選手を見ておかないければ最後の試合、後悔することになるだろう。
去年の３年生がそうだった。
だから私はできる仕事を精一杯こなすだけ。
私は終始、選手から目を離さず仕事をしていた。


「今日の練習は終わりだ」

「「「「「お疲れさまでしたーーーっ！！」」」」」


はぁ、と一息つくと後ろから私を呼ぶ声がした。


「お疲れー、敏腕マネージャーさん」

「あ、堅治、ちょっと待ってて」


私は着替えをするために更衣室に走った。

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