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SugarZ3ro side
これはつい1週間ぐらい前のことだ。
ブラジルのサンパウロにチームで移動してから少し経った時。
時差ボケも解消されてきて、ブラジルの環境にも慣れてきた頃。
初戦の対戦相手が発表され、恒例のVCTのPV制作の撮影が行われることになった。
チームジャージに着替え、撮影場所で待機していた俺たちZETA。
途中でPRXやDRXとすれ違い、挨拶したり、少し話したり、
なんとなくあった緊張も完全に消えた。
でもそれとまた違った緊張がスタジオ内に走った。
なんだか騒然とした雰囲気になってなにかと思ったら、どうやらあの中国チームがきたらしい。
絶対的リーダー 皇帝
最強のフィジカル 将軍
完璧なIGL 官吏
予測不能な天才 芸者
不可欠なサポーター 巫师
そしてこのチームの指導者 医生
つい最近できたこのチームのTwitterにて紹介された内容。
厨二心くすぐるようなこの名前に加え、ゴリゴリのフィジカルチーム。
この界隈を好んでみるゲーマーたちの興味はひきまくりだ。
スクリムをやった時には本当にこの通りの人たちだと思った。
皇帝は謎の圧があるし、将軍は対面つえぇし、官吏の作戦は複雑だし、芸者は意味わからんとこピークしてくるし、巫师はクラッチがうまいし、医生コーチのタイムアウト後は絶対にラウンド勝利を収める。
研究され始めているチームだが、顔を見るのは今日が初めてだ。
俺たちは何かが異様な雰囲気の方向を見る。
「TecnicalGamingだ」
誰かがそう言った時、メンバーたちが姿を現した。
白地に金のラインが入ったカッコいいユニ。
思わずジロジロ見ていると、1人足りないことはすぐにわかった。
噂の女性選手、芸者がいない。
俺が少し気になってキョロキョロすると、遠くから声が聞こえてきた。
『
駆け足の音、聞き覚えのある声。
そして、見たことのある顔。
「え…」
ZETAはみんな凍りついた。
俺も頭が真っ白になった。
俺の前を駆け抜けようとするその女性。
俺は思わず女性が俺の前を通った時に、その手首を掴んだ。
「Aさん?」
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mobutyan(プロフ) - 久しぶりにこんなにも感動する小説を読みました。忙しいかとは思いますが更新ずっと待ってます。 (8月17日 3時) (レス) @page34 id: 97fa38bdce (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - とても面白くて定期的に読み返しています。続きを楽しみにしています! (2023年3月8日 23時) (レス) @page32 id: 87831ffb52 (このIDを非表示/違反報告)
ayuriayuri112(プロフ) - 続き待ってます!応援してます! (2023年1月11日 5時) (レス) id: 598e63f5be (このIDを非表示/違反報告)
無花果(プロフ) - 続き楽しみです!! (2022年12月30日 23時) (レス) @page25 id: d6d10578eb (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 続きが楽しみです!!応援してます! (2022年12月28日 12時) (レス) id: 5a62b2ac70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:baihua | 作成日時:2022年10月22日 22時